オーバーシュートアラートとは、相場予想において、短・中長期の上がりすぎ(買われすぎ)・下がりすぎ(売られすぎ)といった、相場の行き過ぎを示す客観的なシグナルを総称したものです。
「行き過ぎは修正される」ことが多いことから、この行き過ぎを日々チェックすることで投資判断の糧にしてほしいと考え出されたものです。さほど複雑ではない移動平均線からの乖離率などを使い、各項目を表やチャートでチェックできます。ともに行き過ぎゾーンを色分け(黄や赤)をして表示しています。また、チャート横にはコメントもあるので参考にして下さい。
相場のプロが、日々当たり前のように使っているデータを、個人投資家の皆様向けにデータ集としてまとめあげているのも魅力です。投資判断をするうえで、最低限チェックしてもらいたい項目を集めているので、いつも傍らに置いてチェックして下さい。

1.OSAって何2.移動平均?乖離率?3.90日移動平均線からの乖離率4.5年移動平均線からの乖離率5.その他の項目


オーバーシュートアラートで使用しているのは、90日と5年の移動平均と乖離率です。計算は単純。現在から過去90日間(又は5年間)の値(終値が主)の平均値が移動平均値。前日終値と移動平均値との差を移動平均値で割ったものが乖離率です。そしてこれらの値を毎日結んでいくことでそれぞれのチャート(線)が形成されます。日々の相場は突発的な動きをすることも少なくなく、気迷いで動くこともしばしば。そういった意味で移動平均線は過去からの平均値を取るため、相場方向性の大局を表す場合が経験的に多いようです。大局を表す移動平均値と、現在値との習性をチェックすると色々な事象が見えてきます。




1.OSAって何2.移動平均?乖離率?3.90日移動平均線からの乖離率4.5年移動平均線からの乖離率5.その他の項目


短期相場の行き過ぎをチェックできる、90日移動平均線からの乖離率を見てみましょう。 一覧表にある、通貨、金利、株価指数等どの項目をチェックしても、この乖離率が±5%(黄色で表示)を超えると、経験的には短期「上がり過ぎ」「下がり過ぎ」、±10%(赤色で表示)を超えると更に行き過ぎの可能性が大きくなっているのが分かります。
「バブル」に象徴されるように、相場は行き過ぎ、「間違う」ことも少なくなく、乖離率が±5%~に達したから行き過ぎ相場が常に反転するわけではありませんが、「上がり過ぎ」の相場はさらなる上昇余地が小さく、行き過ぎ修正が本格化すると下落リスクが高い状況にあることは過去からの傾向としていえるでしょう。
それを気付かせる客観的シグナルとして、このオーバーシュートアラートを利用して下さい。




1.OSAって何2.移動平均?乖離率?3.90日移動平均線からの乖離率4.5年移動平均線からの乖離率5.その他の項目


中長期相場の行き過ぎを判断する目安として、5年移動平均線からの乖離率を見て下さい。チャートで示す期間を対象にデータが正規分布すると仮定してみましょう。そうすると、正規分布上は白いゾーンに9割のデータが、赤いゾーンに残り1割のデータが収まると仮定できます。赤いゾーンにデータが収まることは稀ですので、乖離率がこの赤いゾーンに入ると行き過ぎ相場になるでしょう。それぞれの項目で、乖離率の範囲に違いが生じるものの、固有の習性は確認できます。また、たとえばドル円を 1975年以降で見た場合、5年線からの乖離率が±30%前後に達すると大天井ないし大底となってきたことがわかります。単純にそれを中長期の上がり過ぎ、下がり過ぎの限界圏として参考にすることもできるわけです。このように、それぞれの項目の習性をチェックし参考にして下さい。




1.OSAって何2.移動平均?乖離率?3.90日移動平均線からの乖離率4.5年移動平均線からの乖離率5.その他の項目


■内外金利差
FXに限らず、対外投資の相場予想における基本中の基本です。そして、為替リスクに関連した運用商品の相場は、かなりの割合でこの内外金利差だけで説明ができます。短期・長期の内外金利差の大きな変化を確認することは、投資判断をする上で最低限必要なものです。


■(リスクプレミアム)
金融市場の先行き不安の変化を確認する代表的シグナルです。たとえば、2008年9月リーマン・ショック後に「100年に一度の危機」とされた局面では、これらのシグナルはいずれも異常な数値を示し、「危機」が沈静化に向かう中でシグナルも平常な状態に戻っていきました。「危機」の渦中にいると、平常から異常へ、異常から平常への変化を主観で判断するのは決して簡単ではありません。そんな時に、客観的な判断シグナルとして参考して下さい。


■ポジション(買い持ち・売り持ち)
CFTC(米商品先物取引委員会)が集計しているヘッジファンドなど代表的な投機筋のポジションに関するデータから、売り・買いの「行き過ぎ」を判断できます。たとえば、円のポジションの場合、ネット・ロング(買い持ち)の最高は2008年3月に記録した6.5万枚、一方ネット・ショート(売り持ち)の最高は、2007年6月に記録した18万枚なので、それらに近付けば、それぞれ「買われ過ぎ」、「売られ過ぎ」ということが言えます。
ところで、円売りについては、2005-2007年が対象期間中に突出しており、それ以外では4万枚前後が上限になっているのがわかりますね。その意味では、18万枚もの円売りが「バブル」であり、普通の場合は、4万枚前後で「売られ過ぎ」の可能性があるといった判断もできます。




■購買力平価
為替の適正水準という考え方に購買力平価があるのはご存じかと思います。ところで、この購買力平価、ドル円の場合1980年代半ば以降は、生産者物価(卸売物価)で計算した購買力平価がドルの上限、輸出物価で計算した購買力平価がドル下限となっています。これを知っていれば、中長期トレンドのドル高、ドル安それぞれの行き過ぎ判断に役立てられます。

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