欧州マーケットダイジェスト・4日 株安・ドル下げ渋り

(4日終値:5日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.47円(4日15時時点比△0.14円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=170.11円(△0.03円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1775ドル(▲0.0009ドル)
FTSE100種総合株価指数:8822.91(前営業日比▲0.29)
ドイツ株式指数(DAX):23787.45(▲146.68)
10年物英国債利回り:4.554%(△0.012%)
10年物独国債利回り:2.607%(▲0.008%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
5月独製造業新規受注
(前月比)   ▲1.4%     1.6%・改
(前年比)    5.3%     5.8%・改
5月仏鉱工業生産
(前月比)   ▲0.5%     ▲1.4%
6月スイス失業率
         2.7%     2.7%・改
6月英建設業購買担当者景気指数(PMI)
         48.8       47.9
5月ユーロ圏卸売物価指数(PPI)
(前月比)   ▲0.6%     ▲2.2%
(前年比)    0.3%      0.7%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は下げ渋り。トランプ米大統領は本日4日から相互関税を念頭に新たな税率を記した書簡を各国に送ると表明。税率は国ごとに見直し、最大70%にする考えを示した。米関税政策を巡る不透明感の高まりを背景に、リスク回避の円買い・ドル売りが優勢になると一時144.18円と日通し安値を更新した。
 ただ、売り一巡後は徐々に下げ渋る展開に。3日の6月米雇用統計など重要イベントを通過したうえ、本日は米国市場が独立記念日の祝日で休場。新規の手掛かり材料にも乏しく、欧州タイムから早くも閑散取引となった。

・ユーロドルはもみ合い。米通商政策を巡る先行きの不透明感が強く、ユーロ売り・ドル買いが出たものの、米市場が休場ということもあり積極的に持ち高を一方向に傾ける動きは限られた。欧州時間の安値は1.1764ドル、高値は1.1788ドルで値幅は0.0024ドル程度と小さかった。

・ユーロ円は持ち直した。米国の関税発動期限が迫る中、貿易交渉の先行きに不透明感が漂っていることがリスク回避の円買い・ユーロ売りを誘った。欧州株相場や時間外のダウ先物の下落も相場の重しとなった。ただ、欧州市場終盤に入ると買い戻しが優勢となり、1時前には170.33円付近まで値を戻した。

・ロンドン株式相場は小反落。米関税政策を巡る先行き不透明感から売りが先行したものの、引けにかけて下げ渋った。米国市場が休場となる中、積極的な売買は手控えられたようだ。リオ・ティントやアングロ・アメリカンなど素材株が売られた半面、アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が買われた。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反落。米関税政策を巡る先行き懸念が強まったことをきっかけに株売りが優勢となった。個別ではシーメンス(2.39%安)やブレンターク(2.07%安)、DHLグループ(1.67%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は英国債が下落した一方、独国債が上昇した。

(中村)
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