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ニューヨーク外国為替市場概況・9日 ドル円、小反落

 9日のニューヨーク外国為替市場でドル円は小反落。終値は147.41円と前営業日NY終値(147.50円)と比べて9銭程度のドル安水準だった。欧州市場では「日銀は国内政治情勢が混乱する中でも、年内利上げの可能性を排除しない」との一部報道をきっかけに円買い・ドル売りが優勢となり、一時146.31円と日通し安値を付けたものの、売りが一巡すると底堅く推移した。一目均衡表雲の下限146.52円や8月14日の安値146.21円がサポートとして働いたようだ。
 NY市場では、米労働省統計局(BLS)が雇用統計の年次改定で2025年3月までの1年間の雇用者数が91.1万人の下方修正になるとの推計値を公表。市場では70万人から80万人程度の下方修正が見込まれていたものの、一部の金融機関では100万人近くの下方修正が予想されていたため、結果が伝わると売買が交錯した。23時過ぎに一時146.53円付近まで下押しした。ただ、そのあとは米長期金利の切り返しとともに買い戻しが進み、5時過ぎには147.47円付近まで持ち直した。

 ユーロドルは3営業日ぶりに反落。終値は1.1708ドルと前営業日NY終値(1.1763ドル)と比べて0.0055ドル程度のユーロ安水準だった。米雇用者数の年次ベンチマーク改定の速報値が伝わると1.1762ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、すぐに失速。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢になると一時1.1704ドルと日通し安値を更新した。市場では「前日の仏信任投票の敗北は織り込み済みだったが、同国の政治を巡る先行き不透明感は引き続きユーロの上値を抑えている」との声が聞かれた。
 なお、マクロン仏大統領はこの日、新首相に中道右派の重鎮であるセバスチャン・ルコルニュ氏を指名した。

 ユーロ円は反落。終値は172.59円と前営業日NY終値(173.50円)と比べて91銭程度のユーロ安水準。20時前に一時172.14円と日通し安値を更新したものの、売り一巡後は徐々に買い戻しが優勢となり、1時30分前には172.68円付近まで下値を切り上げた。ドル円の持ち直しにつれた動きとなった。

本日の参考レンジ
ドル円:146.31円 - 147.58円
ユーロドル:1.1704ドル - 1.1780ドル
ユーロ円:172.14円 - 173.53円

(中村)
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