ゴールデンウェイ・ジャパン
PR

東京為替見通し=ドル円、植田日銀総裁の講演待ち 豪ドルはRBA金融政策に要注目

 8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りが4.18%台まで上昇したことなどで155.99円まで上昇した。ユーロドルは、欧州時間の高値1.1672ドルから米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いで1.1617ドルまで値を下げた。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、本日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)でのタカ派的な利下げ観測によるドル買いや、日本の財政悪化を懸念した円売りなどから堅調推移が予想される。そういった中で本日の注目は、18時予定の植田日銀総裁の講演で、来週の金融政策決定会合での利上げの可能性を探る展開となる。

 FOMCでは、FF金利0.25%の利下げは織り込み済み。来年以降のFOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)では、最近顕在化している当局内の見解の乖離が改めて示される可能性が高いとの見方からタカ派的な利下げ観測が台頭。これが米長期金利やドルの上昇要因となっている。

 本日18時から植田日銀総裁は、FT「The Global Boardroom」に出席して、インフレ、金利、円の価値などについて講演する予定。植田総裁は1日の講演で、「決定会合においては、内外経済・物価情勢や金融資本市場の動向を、様々なデータや情報をもとに点検・議論し、利上げの是非について、適切に判断したいと考えています」と発言した。すなわち、12月の金融政策決定会合が、政策変更もあり得るライブ会合になることを明確に示唆した。

 総裁発言は、今年1月の利上げの前に、氷見野副総裁が講演で「利上げをするかどうか政策委員の間で議論し、判断したい」という発言を彷彿とさせるもの。緩和度合いの調整という観点では、「これまでの政府と日本銀行の取り組みを最終的に成功させることにつながる」と発言し、高市政権との間でも利上げに向けた調整が進展した可能性が示されている。

 4日には、これまで日銀の利上げに難色を示していた高市政権も「容認姿勢」と報じられた。翌5日には、片山財務相が植田総裁との「コミュニケーションは非常に良い」と発言したことで、政権の利上げ受け入れが裏付けられた。

 18-19日の日銀金融政策決定会合に向けたリスクシナリオとしては、中国が13日の「南京事件」の追悼日に対日制裁を強化する可能性を警戒しておきたい。植田総裁はこれまで、トランプ関税の不確実性を理由に利上げを先送りしてきた。今後は、日中の貿易戦争の不確実性が様子見姿勢を続ける理由となるかもしれない。

 なお、青森県東方沖を震源とする強い地震により太平洋沿岸に津波警報が発令された。その後、津波警報・注意報は解除されたものの、関連ヘッドラインには警戒しておきたい。

 12時30分に発表される豪準備銀行(RBA)の政策金利は、3会合連続で据え置きが予想されている。7-9月期の消費者物価指数(CPI)が前年比でRBAのインフレ目標とする2-3%を上回り、国内総生産(GDP)も+2.1%と2023年以来の高水準を記録した。これらを受け、声明文では来年以降の利上げを示唆するかどうかに注目したい。

(山下)
株式会社DZHフィナンシャルリサーチより提供している情報(以下「情報」といいます。)は、 情報提供を目的とするものであり、特定通貨の売買や、投資判断ならびに外国為替証拠金取引その他金融商品の投資勧誘を目的としたものではありません。 投資に関する最終決定はあくまでお客様ご自身の判断と責任において行ってください。情報の内容につきましては、弊社が正確性、確実性を保証するものではありません。 また、予告なしに内容を変更することがありますのでご注意ください。 商用目的で情報の内容を第三者へ提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。 情報の内容によって生じた如何なる損害についても、弊社は一切の責任を負いません。