ロンドン為替見通し=ポンド、労働党の敗北規模が焦点に ユーロは中東緩和期待が支え

 本日のロンドン為替市場では、中東緊張の緩和期待からユーロは底堅そうだが、本日行われる英地方選で与党労働党の敗北が確実視されるなか、ポンドの上値は追いづらそうだ。

 英国では本日、イングランドの136地方議会をはじめ、スコットランド・ウェールズ両議会の選挙が一斉に実施される。直近の世論調査では右派ポピュリスト政党リフォームUKが支持率25%でトップに立ち、労働党は18%にとどまる。シンクタンクの試算では労働党は2000議席近くを失う見通しで、敗北の規模次第ではスターマー首相への辞任圧力が強まりかねない。

 ポピュリスト政党の躍進で、財政再建を旗印に掲げるリーブス財務相の運営にも不透明感が増すかもしれない。そうなれば、英国の財政見通しへの懸念がポンドの戻りを抑える一因となるだろう。開票は8日にかけて進む見込みで、結果が判明するにつれてポンドは神経質な値動きとなる可能性がある。

 一方、ユーロは米・イラン間の停戦交渉進展への期待が支えとなりそうだ。米メディアは昨日、両国は戦争終結に向けた覚書で合意に近づいていると報道。エネルギー価格の高止まりによるインフレ圧力が幾分は和らぐとの見方が、ユーロ圏経済の先行き懸念を薄めている。ただ、イラン側には提案を拒否する動きもくすぶっており、楽観一辺倒にはなりにくく、ユーロの上値追いには慎重さが求められるだろう。

 欧州のもう一つの火種であるウクライナ情勢は、停戦への期待とは裏腹に緊張が続いている。ウクライナが提案した停戦にロシアは事実上無反応のまま戦闘を継続。ロシア外務省は9日の対独戦勝記念日に絡み、ウクライナが妨害を試みれば首都キーウへの大規模報復攻撃に踏み切ると各国公館に警告している。

 北欧では、スウェーデン中銀とノルウェー中銀がともに本日、政策金利を据え置く見通し。スウェーデン中銀(政策金利1.75%)は中東情勢の不透明感を理由に慎重姿勢を維持する構えで、一方でノルウェー中銀(政策金利4.00%)はインフレ圧力の根強さを背景に年内の利上げを示唆。声明内容が極端なタカ派・ハト派に傾くようだと、北欧通貨も動意づくことになるだろう。

想定レンジ
・ポンドドル、2月11日高値1.3712ドル
・ユーロドル、4月17日高値1.1849ドル

想定レンジ下限
・ポンドドル、4日安値1.3512ドル
・ユーロドル、5日安値1.1677ドル


(小針)
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