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東京為替見通し=ドル円、米・イランの早期和平合意期待から上値が重い展開か

 20日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、米10年債利回りが低下幅を縮めるにつれて一時159.17円まで本日高値を付けた後、トランプ米大統領が「イランとの協議において最終段階に入っている」と発言したことで、米金利低下とともに158.60円まで反落した。ユーロドルは、米イランの早期合意期待が高まりを受け、1.1583ドルから1.1645ドルまで反発した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、米・イランの早期和平合意の期待感から上値が重い展開が予想されるなか、小枝日銀審議委員の発言に注目していくことになる。

 イラン情勢に関しては、トランプ米大統領が「イランとの交渉は最終段階にある。それを得るためなら数日待つ用意がある」と述べ、イラン外務省報道官も「イランは米国側の見解を検討中」と述べており、和平交渉の結果を待つ状況となっている。

 10時30分から予定されている小枝日銀審議委員のあいさつでは、先日の増日銀審議委員のように早期利上げを支持する可能性に注目しておきたい。翌日物金利スワップ(OIS)市場は、6月日銀金融政策決定会合での利上げを80%程度織り込んでいるが、現時点では、4月会合で利上げを主張した3名(中川委員、高田委員、田村委員)に加えて、増委員と植田日銀総裁の5名が利上げを主張する可能性がある。小枝日銀審議委員も利上げに前向きな見解を示した場合、6月会合での利上げ観測がさらに高まることになる。

 先日、ベッセント米財務長官は高市首相と会談した際に、日銀の利上げへの理解を求めた、との噂が流れている。その後、植田日銀総裁と会談したベッセント米財務長官は、「日銀の独立性確保なら植田総裁は必要な措置講じると確信」と述べている。植田日銀総裁も、中東情勢を背景にしたインフレ懸念の高まりや、国内の物価情勢の見通しなどが影響しているとの見方を改めて示した上で、「政府と緊密に連携していきたい」と述べ、6月会合での利上げの可能性を示唆している。

 懸念材料は、高市首相が補正予算の検討を表明した結果、日銀の利上げと整合性がとれない可能性がある点であり、今後の高市政権からの見解には注目しておきたい。

 10時30分に発表される4月豪雇用統計の予想は、失業率が4.3%で3月と変わらず、新規雇用者数は+1.50万人と3月の+1.79万人からの増加幅の減少が見込まれている。3月の正規雇用は+5.25万人だったことから、堅調な雇用市場が示された。リスクシナリオは、原油価格上昇を受けた航空便の減少などによる雇用市場への悪影響が示された場合となり、スタグフレーションへの警戒感を高めることになる。


(山下)
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