NYマーケットダイジェスト・18日 株続伸・ドル円32年ぶり高値

(18日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.26円(前営業日比△0.22円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=147.13円(△0.48円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9858ドル(△0.0017ドル)
ダウ工業株30種平均:30523.80ドル(△337.98ドル)
ナスダック総合株価指数:10772.40(△96.60)
10年物米国債利回り:4.01%(横ばい) 
WTI原油先物11月限:1バレル=82.82ドル(▲2.64ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1655.8ドル(▲8.2ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
9月米鉱工業生産指数(前月比)     0.4%     ▲0.1%・改
設備稼働率              80.3%     80.1%・改
10月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数
                    38        46
8月対米証券投資動向
短期債を含む            2756億ドル    1540億ドル・改
短期債を除く            1979億ドル     214億ドル

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は10日続伸。米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げが続くとの見方が強まる一方、日銀は大規模な金融緩和策を維持しており、日米金融政策の方向性の違いに着目した円売り・ドル買いが続いた。24時30分前には一時149.38円と1990年8月以来32年ぶりの高値を付けた。
 なお、この日発表の9月米鉱工業生産指数は予想を上回った一方、10月NAHB住宅市場指数は予想を下回るなど強弱入り混じる結果となった。

・ユーロドルは小幅ながら続伸。欧米株価の上昇を背景にリスク・オンのユーロ買い・ドル売りが入ると、22時30分過ぎに一時0.9876ドルと日通し高値を更新した。市場では「天然ガス価格の大幅下落で、エネルギー価格高騰への懸念が和らいだことも相場の支援材料」との声が聞かれた。
 ただ、買い一巡後は伸び悩む展開に。米10年債利回りが4.06%台まで上昇したことが相場の重しとなり、0.9822ドル付近まで上値を切り下げる場面があった。もっとも、米10年債利回りが再び低下したこともあって、下押しは限定的だった。

・ユーロ円は6日続伸。欧州株相場の上昇を背景に、投資家のリスク志向が改善し円売り・ユーロ買いが先行。ダウ平均が一時650ドル超上昇すると円売り・ユーロ買いがさらに強まり、一時147.20円と2014年12月以来の高値を更新した。

・産油国通貨は軟調だった。WTI原油先物価格が一時4%近く下落したことを受けて、カナダドルやノルウェークローネなどに売りが出た。米ドルカナダドルは一時1.3811カナダドルまでカナダドル安に振れたほか、ノルウェークローネは対ドルで10.6326クローネまで下落した。メキシコペソは対ドルで20.0650ペソまで値を下げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。トラス英政権の減税政策を巡る混乱が収束するとの期待から買いが入ったほか、ゴールドマン・サックスなどの好決算を手掛かりに買いが先行すると一時650ドル超上昇した。ただ、米アップルは「iPhone 14 Plus」の生産を販売から2週間足らずで削減すると伝わると、同社株が失速。指数は170ドル高前後まで伸び悩む場面もあった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは横ばい。FRBの大幅利上げが続くとの見方が強まる中、債券売りが先行したものの、売り一巡後は値ごろ感から押し目買いが入り上げに転じる場面がった。市場では「4%を超える利回りは投資家にとって魅力的」との声が聞かれた。

・原油先物相場は3日続落。世界最大の石油輸入国である中国の需要減懸念が高まり、売りが優勢となった。米政府がガソリン価格抑制のために、戦略石油備蓄から追加放出を計画しているとの報道が伝わったことも売りにつながった。

・金先物相場は反落。FRBによる積極的な金融引き締めが当面続くとの期待が根強いなか、金利を生まない金相場が総じて上値の重い展開となった。

(中村)
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