NY為替見通し=米7月小売売上高とボウマンFRB理事講演に要注目か

 本日のNY為替市場のドル円は、米国7月小売売上高やタカ派のボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事の講演、そして7月のFOMC議事要旨に注目する展開が予想される。

 米国7月小売売上高は前月比+0.1%、自動車を除くは前月比▲0.1%と予想されている。6月の小売売上高は前月比+1.0%、自動車を除くは前月比+1.0%だったが、物価が上昇していることによる増加だったとの分析もあることで、7月の小売売上高の増加幅の鈍化は、物価上昇が鈍化していること、すなわち、7月の消費者物価指数の鈍化を反映している可能性に要警戒か。

 ボウマンFRB理事は、先日、インフレ率が明白に低下するまでは7月の0.75ポイント利上げと同様の大幅な利上げを検討し続けるべきだとの考えを示していた。本日の講演でも、7月のインフレ率の鈍化にも関わらず、9月のFOMCでの0.75%の利上げを主張することが予想され、ドル円を下支え要因となる。

 7月26-27日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、0.75%の利上げ決定の背景や9月のFOMCでの利上げ幅(0.50%か0.75%か)の条件などを見極めることになる。

 ドル円のテクニカル分析では、5月24日の126.36円から7月14日の139.39円まで上昇した後、61.8%押しの131.34円を下回り、130.41円まで下落した後、135.58円まで反発して、調整局面を形成しつつある。一目均衡表では、転換線(133.66円)と基準線(134.90円)の間、そして、雲の中(上限135.50円・下限132.06円)で推移していることで、買いシグナルがやや優勢な展開となっている。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値の目処(めど)は、一目・雲の上限の135.50円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値の目処(めど)は、一目・転換線の133.66円。


(山下)
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