欧州マーケットダイジェスト・26日 株安・金利低下・円もみ合い

(26日終値:27日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=150.40円(26日15時時点比▲0.09円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=158.68円(△0.03円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0550ドル(△0.0008ドル)
FTSE100種総合株価指数:7354.57(前営業日比▲59.77)
ドイツ株式指数(DAX):14731.05(▲161.13)
10年物英国債利回り:4.597%(▲0.013%)
10年物独国債利回り:2.861%(▲0.028%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
欧州中央銀行(ECB)、政策金利   4.50%で据え置き   4.50%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは方向感に乏しい展開。米商務省が発表した7-9月期米国内総生産(GDP)速報値や9月耐久財受注額などが予想を上回ったことが伝わるとユーロ売り・ドル買いが先行。21時30分過ぎに一時1.0524ドルと日通し安値を付けた。
 ただ、米長期金利が低下に転じると一転ショートカバーが優勢となり1.0560ドル付近まで切り返した。市場では「米GDPとあわせて発表されたコアPCE速報値が予想より弱い内容となったことが米長期金利の低下につながった」との指摘があった。
 もっとも、ユーロの戻りも鈍かった。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が理事会後の会見で「ユーロ圏の経済は弱いままであり、年内も同じような状態が続くだろう」「成長に対するリスク、依然として下振れ方向」「インフレは近いうちに低下するだろう」と述べたことが相場の重し。1時過ぎには1.0525ドル付近まで押し戻された。

・ドル円は150円台前半から半ばでのもみ合い。アジア市場では一時150.78円まで上昇し年初来高値を付けたあと、政府・日銀による為替介入への警戒感が高まったことから一時149.96円まで急落した。ただ、売り一巡後は急速に買い戻しが入り150円半ばまで持ち直すなど、荒い値動きとなった。
 このため、欧米市場では積極的にポジションを取りづらい雰囲気となった。7-9月期米GDP速報値や9月米住宅販売保留指数が予想を上回ったことを手掛かりに買いが入った半面、米長期金利の低下に伴う売りが出たため、方向感が出にくい面もあった。

・ユーロ円もドル円と同様にもみ合いの展開となった。アジア時間に一時158.84円の日通し高値を付けたあと、1分程度で158.10円の日通し安値まで急落。そのあとは158円台後半まで切り返すなど乱高下した。海外市場では158円台半ばでの一進一退の動きとなった。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反落。米長期金利の上昇などを背景に前日の米株式相場が下落した流れを引き継いで売りが優勢となった。アストラゼネカやグラクソスミスクラインなど医薬品株が売られたほか、HSBCやバークレイズなど金融株が値下がりした。BPやシェルなどエネルギー株も軟調だった。

・フランクフルト株式相場は4日ぶりに反落。前日の米国株や本日の日本株の下落を受けて欧州各国の株式市場でも売りが優勢となった。なお、ECBはこの日の理事会で、11会合ぶりに政策金利を据え置いたものの、市場予想通りの結果となったため相場の反応は限られた。

・欧州債券相場は上昇。ECBがこの日の理事会で利上げ見送りを決めたことを受けて、独国債に買いが入った。

(中村)
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