NY株見通し-今週はエヌビディアの決算とFOMC議事要旨に注目

 今週のNY市場はエヌビディアの決算とFOMC議事要旨に注目。先週は主要3指数がそろって6週ぶりに反落。ダウ平均は0.11%安と小幅安にとどまったものの、S&P500が0.42%安、ナスダック総合が1.34%安となった。火曜日に発表された1月消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったことで、米10年債利回りが上昇した。米連邦準備理事会(FRB)による年内複数回の利下げ見通しが大きく後退したことでダウ平均が前日比524.63ドル安(-1.35%)と昨年3月以来の下落率を記録するなど3指数が大幅安となった。その後、米10年債利回りの上昇が一服したことや、1月小売売上高が予想以上に減少したことで水曜、木曜と上昇し、S&P500は終値の最高値を更新した。しかし、金曜に発表された1月生産者物価指数(PPI)が予想を上回る伸びとなったことで早期利下げ期待が後退し、主要3指数がそろって反落した。S&P500の11セクターは週間で7セクターが上昇し、4セクターが下落。素材、エネルギーが2%超上昇し、金融、公益、ヘルスケアも1%超上昇した一方、ITが2.46%安、コミュニケーションが1.61%安、一般消費財が0.77%安となり、ハイテク・セクターの下落が目立った。

 今週は月曜日がプレジデンツデーの祝日のため休場で、4日間の取引となる。今週はAI株のラリーをけん引するエヌビディアが水曜日引け後に11-1月期決算を発表するほか、メドトロニック、ウォルマート、ホーム・デポ、パロ・アルト・ネットワークス、アナログ・デバイセズ、エッツィ、モデルナなどS&P500採用の50銘柄以上が発表予定で、決算やガイダンスが焦点となりそうだ。利下げ見通しを巡っては、水曜日午後に公表される1月30-31日分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨に注目が集まる。1月FOMCでは政策金利が据え置かれたが、利下げの条件を巡る議論の内容が注目される。このほかの経済指標は火曜日に1月米景気先行指数、木曜日に新規失業保険申請件数、2月S&Pグローバル製造業・サービス業PMI速報値、1月中古住宅販売件数など。また、ジェファーソンFRB副議長や、クックFRB理事、ボスティック米アトランタ連銀総裁、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁の講演なども予定されており、要人発言にも要注目となる。

 今晩の米経済指標は1月景気先行指数など。企業決算は寄り前にウォルマート、ホーム・デポ、メドトロニック、引け後にパロ・アルト・ネットワークス、キーサイト・テクノロジーズなどが発表予定。(執筆:2月20日、14:00)
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