欧州マーケットダイジェスト・22日 独・仏株は最高値・ユーロ失速・ドル買い戻し

(22日終値:23日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=150.60円(22日15時時点比△0.32円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.96円(△0.15円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0820ドル(▲0.0013ドル)
FTSE100種総合株価指数:7684.49(前営業日比△21.98)
ドイツ株式指数(DAX):17370.45(△252.33)
10年物英国債利回り:4.105%(△0.002%)
10年物独国債利回り:2.440%(▲0.010%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)        <発表値>    <前回発表値>
2月仏企業景況感指数          98       99・改
2月仏製造業PMI速報値        46.8        43.1
2月仏サービス部門PMI速報値     48.0        45.4
2月独製造業PMI速報値        42.3        45.5
2月独サービス部門PMI速報値     48.2        47.7
2月ユーロ圏製造業PMI速報値     46.1        46.6
2月ユーロ圏サービス部門PMI速報値  50.0        48.4
2月英製造業PMI速報値        47.1        47.0
2月英サービス部門PMI速報値     54.3        54.3
1月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値
前年比                2.8%       2.8%
1月ユーロ圏HICPコア改定値
前年比                3.3%       3.3%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは頭が重かった。2月仏製造業・サービス部門PMI速報値が予想を上回ったことが伝わるとユーロ買い・ドル売りが先行。フランスやドイツの株価指数が史上最高値を更新するなど、欧州株相場が底堅く推移するとリスク・オンのドル売りも出て、17時30分前に一時1.0888ドルと2日以来の高値を付けた。
 ただ、同日の高値1.0898ドルがレジスタンスとして意識されると失速した。2月の独・ユーロ圏製造業PMI速報値が予想に反して悪化したことも相場の重し。
 NYの取引時間帯に入ると、前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容だったことが伝わり、全般ドル買いが活発化。23時30分過ぎに一時1.0803ドルと日通し安値を更新した。もっとも、前日の安値1.0790ドルが目先サポートとして働くと下げ渋っている。
 なお、市場では「1.0828ドル近辺に位置する200日移動平均線を巡る攻防に注目が集まる」との声が聞かれた。

・ドル円は底堅い動き。対ユーロなどでドル売りが先行すると、円に対してもドル売りが進み一時150.02円と日通し安値を付けた。ただ、一目均衡表転換線が位置する149.91円がサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米新規失業保険申請件数が予想外に減少したことを受けて全般ドル買いが優勢になると、2時過ぎに一時150.69円と14日以来の高値を付けた。
 もっとも、13日に付けた年初来高値150.89円がレジスタンスとして意識されると上昇は一服している。

・ユーロ円はユーロドルにつれた動き。仏PMI速報値の上振れを受けて一時163.47円と昨年11月27日以来約3カ月ぶりの高値を付けたものの、独・ユーロ圏製造業PMI速報値の悪化を受けて失速した。24時前には162.65円付近まで上値を切り下げた。

・ロンドン株式相場は3日ぶりに反発。日本や中国などアジア株相場が上昇すると投資家心理が強気に傾き、英株にも買いが先行。時間外の米株価指数先物の上昇も相場の支援材料となった。ただ、買い一巡後は小高い水準でのもみ合いに転じた。ロイズ・バンキング・グループやバークレイズなど金融セクターが上げたほか、ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターの上昇が目立った。半面、ナショナルグリッドやSSEなど公共事業関連の銘柄が売られた。

・フランクフルト株式相場は大幅に続伸し、史上最高値を更新した。前日の米半導体大手エヌビディアの好決算を受けて、時間外の米株価指数先物が上昇すると独株にも買いが波及した。個別ではポルシェ・オートモービル・ホールディング(5.31%高)やコベストロ(4.75%高)、メルセデス・ベンツ(4.70%高)などの上昇が目立った。
 フランスの代表的な株価指数CAC40も過去最高値を更新した。

・欧州債券相場は上昇。

(中村)
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