ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ドル円、下げ渋り

 12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は下げ渋り。24時時点では152.93円と22時時点(152.85円)と比べて8銭程度のドル高水準だった。「イランの報復攻撃が48時間以内にも行われるとみて、イスラエルは備えを進めている」との一部報道を受けて、中東の地政学リスクが高まると原油先物価格が急騰し、時間外のダウ先物が下落。為替市場ではリスク・オフの円買いが強まった。前日の安値152.76円を下抜けると一時152.59円まで下げ足を速めた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり153円台前半まで値を戻している。米利下げ開始時期が後ずれするとの観測が高まる中、押し目を拾いたい向きは多いようだ。円以外の通貨に対してはドル高が進んだ影響も受けた。

 ユーロドルは弱含み。24時時点では1.0629ドルと22時時点(1.0638ドル)と比べて0.0009ドル程度のユーロ安水準だった。中東情勢の緊迫化を背景にリスク・オフのドル買いが入ると一時1.0623ドルと昨年11月以来約5カ月ぶりの安値を付けた。昨日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会をきっかけに、米連邦準備理事会(FRB)より先にECBが利下げに踏み切り、米欧の金利差が拡大するとの観測も広がっている。

 ユーロ円は頭が重い。24時時点では162.55円と22時時点(162.61円)と比べて6銭程度のユーロ安水準。中東情勢の緊迫化を背景にダウ先物や日経平均先物が下落するとリスク・オフの円買いが優勢に。22時過ぎに一時162.28円と日通し安値を更新した。その後の戻りも162.86円付近にとどまった。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比690円安の3万8860円まで急落した。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:152.59円 - 153.39円
ユーロドル:1.0623ドル - 1.0730ドル
ユーロ円:162.28円 - 164.47円


(中村)
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