NY為替見通し=G20への過度の期待はリスク、ドル円は買い場探しは変わらずか

 本日のNY市場でのドル円は、ドルの買い場探しの動きになるか。昨日は日米韓の財務相会合が開かれたこともあり、積極的にドル円の上値を攻めるような地合いにはならなかった。更に、米20年債の入札結果を受けて、米長期金利が低下したことでドルがほぼ全面安になった。しかしながら、米国の早期利下げ観測が後退している事実は変わらず、ドルの買い場探し相場は変わらないと予想する。

 市場では本日まで20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれることで、一方的にポジションを傾けにくいとの声がある。しかしながら、G20でのアジェンダは幅広く、「貧困と格差」「イランのイスラエル攻撃で緊迫化が増している中東問題及び原油価格の高騰」などが中心で、為替についてどれほど話し合われるかは未知数だ。日韓は水準的にも自国通貨に対して懸念を表明し、本邦の報道もドル高(円安)について話し合われる可能性を示唆している記事もあるが、日本国内の報道と海外の報道では大きなギャップが多々あることで、過度に円安是正などを期待するのはリスクがありそうだ。

 本日の米国時間には、4月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数、3月米景気先行指標総合指数などの景気動向を示す経済指標と、前週分の米新規失業保険申請件数及び失業保険継続受給者数などの雇用指標が発表予定。市場は利下げ観測後退となっていることで、指標は強い結果への反応が敏感になりそうだ。

 なお、米商品先物取引委員会(CFTC)のデータでは17年ぶりの円売り越しとなるなど、海外勢は円ショートに傾いている。一方で、本邦勢は個人投資家が円ロング、本邦輸入勢が買い遅れている一方で、輸出勢はすでにオーバーヘッジとなっていると噂されている。本邦勢の円売りが遅れているのは、これまで注目されていた水準手前では口先介入などが頻繁に行われていたことで、円買い介入への過大な期待を持たせてしまった弊害が出ているのが一因。実弾介入が入らない限りは、どの水準でもドルの買い遅れ玉が出てくる可能性もありそうだ。


・想定レンジ上限
 ドル円は、節目の155.00円、その上は1990年6月26日高値155.45円。

・想定レンジ下限
 ドル円は、これまでの本日安値153.96円。その下は15日の欧州時間の安値153.70円。


(松井)
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