NYマーケットダイジェスト・2日 株高・金利低下・円高・ドル安

(2日終値)
ドル・円相場:1ドル=153.64円(前営業日比▲0.93円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=164.80円(▲0.78円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0725ドル(△0.0013ドル)
ダウ工業株30種平均:38225.66ドル(△322.37ドル)
ナスダック総合株価指数:15840.96(△235.48)
10年物米国債利回り:4.58%(▲0.05%)
WTI原油先物6月限:1バレル=78.95ドル(▲0.05ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2309.6ドル(▲1.4ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
4月米企業の人員削減数(前年比)    ▲3.3%      0.7%
3月米貿易収支         694億ドルの赤字  695億ドルの赤字・改
1-3月期米非農業部門労働生産性速報値
前期比年率              0.3%      3.5%・改
1-3月期米単位労働コスト・速報値
前期比年率              4.7%      0.0%・改
前週分の米新規失業保険申請件数   20.8万件    20.8万件・改
3月米製造業新規受注(前月比)     1.6%      1.2%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続落。政府・日銀が4月29日に続き、前日1日にも為替介入に踏み切ったとの観測が浮上する中、全般円買いが目立つ展開となった。一時は4.64%台まで上昇した米10年債利回りが4.56%台まで低下したことも相場の重しとなり、4時前に一時153.06円と日通し安値を更新した。なお、日銀が公表した7日の当座預金増減要因の予想値は市場推計値と3.5兆円ほど乖離しており、市場では1日に同程度の円買い介入があったとの観測が強まっている。
 ただ、前日NY市場終盤に政府・日銀による為替介入と見られる急激な円高・ドル安局面で付けた安値153.04円がサポートとして意識されると153.81円付近まで下げ渋った。ダウ平均が一時390ドル超上昇するなど、米国株相場が底堅く推移したことも相場を下支えした。

・ユーロドルは小幅ながら続伸。1-3月期米単位労働コスト速報値や前週分の米新規失業保険申請件数などが予想より強い内容となったことが分かるとユーロ売り・ドル買いが先行。23時過ぎに一時1.0674ドルと日通し安値を更新した。
 ただ、前日の安値1.0650ドルが目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)やその後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見内容が「市場の警戒ほどタカ派的ではなかった」との見方から、ドル売りが出やすい面もあった。4時前には一時1.0730ドルと日通し高値を更新した。
 主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは105.90まで上昇したあと105.30まで一転下落した。

・ユーロ円は続落。政府・日銀による為替介入への警戒が根強い中、全般円買いが優勢になると一時164.23円と本日安値を更新した。ただ、前日の安値164.09円がサポートとして意識されると下げ渋った。ドル円につれた動きとなった。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。パウエルFRB議長は前日のFOMC後の会見で「利下げの確信を得るには想定より時間かかる見通し」としながらも、「次の行動が利上げになる可能性は低い」などと発言。「パウエル議長の会見が想定ほどタカ派的ではなかった」との見方から、買い安心感が広がった。米長期金利が低下し、株式の相対的な割高感が薄れたことも相場を下支えした。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日ぶりに反発。

・米国債券相場で長期ゾーンは続伸。1-3月期米単位労働コスト速報値や前週分の米新規失業保険申請件数などが予想より強い内容となったことが分かると売りが先行したものの、そのあとは買い戻しが優勢となった。前日のFOMCやその後のパウエルFRB議長の会見内容が「警戒したほどタカ派的ではなかった」との見方から、買いが入りやすかった。

・原油先物相場はほぼ横ばい。前日に下落した反動で買いが入るも、根強い米インフレを背景にFRBが利下げに動くまで時間がかかるとの見方や、ガザ休戦合意への期待が重しとなった。

・金先物相場は反落。明日の4月米雇用統計を前にポジション調整の売りが出たが、米長期金利が低下したことが金の下支えとなった。

(中村)
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