NYマーケットダイジェスト・6日 株高・金利低下・円安

(6日終値)
ドル・円相場:1ドル=153.92円(前営業日比△0.87円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.74円(△1.02円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0769ドル(△0.0008ドル)
ダウ工業株30種平均:38852.27ドル(△176.59ドル)
ナスダック総合株価指数:16349.25(△192.92)
10年物米国債利回り:4.49%(▲0.02%)
WTI原油先物6月限:1バレル=78.48ドル(△0.37ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2331.2ドル(△22.6ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は4日ぶりに反発。イエレン米財務長官は4日、日本の通貨当局が円買い介入を行ったかどうかについては言及を避けたうえで、前週の円相場の動きは急激だったと指摘し、「こうした介入はまれであるべきで、協議が行われることが期待される」と発言。市場では「政府・日銀が断続的に為替介入を行うのは困難になったのではないか」との観測が出ており、改めて日米金利差を意識した円売り・ドル買いが出た。
 NY市場では米長期金利の低下に伴う売りが出て153.42円付近まで伸び悩む場面もあったが、下押しは限定的だった。ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いも入り、0時30分前には154.00円付近まで持ち直した。そのあとは153円台後半でのもみ合いに終始した。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するバーキン米リッチモンド連銀総裁は「米連邦準備理事会(FRB)の政策金利は現在、経済を冷やしインフレ率を目標の2%に回帰させるのに十分な水準にある」と述べたほか、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「FRBはいずれ利下げを実施する」「次の動きが利下げとなる可能性は高い」との認識を示した。

・ユーロドルは小幅ながら4日続伸。米長期金利が低下するとユーロ買い・ドル売りが先行し、22時前に一時1.0791ドルと日通し高値を付けたものの、前週末の高値1.0811ドルが目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。5時過ぎには1.0766ドル付近まで下押しした。
 もっとも、今日一日の値幅は0.0040ドル程度と小さかった。米経済指標の発表などもなく手掛かり材料に欠けたことから、相場は大きな方向感が出なかった。また、本日は英国がアーリーメイバンクホリデーで休場のため、市場参加者が少なく積極的な売買は手控えられた。

・ユーロ円は4日ぶりに反発。米国株相場の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いが優勢となった。24時前には一時165.99円と日通し高値を更新した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸。3日発表の4月米雇用統計が予想より弱い内容となり、米利上げ開始時期が遅くなるとの懸念が後退する中、この日も買いが続いた。「イスラム組織ハマスはイスラエルとの休戦案を受け入れる」との一部報道が伝わると、「最終的な合意に至るかどうかは不透明」としながらも、株買いを誘った面もあったようだ。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日続伸。3日発表の4月米雇用統計が予想より弱い内容となったことを受けて、米利下げ開始が先延ばしになるとの観測が後退する中、この日も買いが続いた。

・原油先物相場は6日ぶりに反発。イスラエルとハマスとの休戦協定が難航するなか、買いが先行した。ハマスが休戦案に同意との報道が伝わったことで急落する場面も見られたが、下値は限られた。

・金先物相場は3日ぶりに反発。先週末の低調な米雇用統計を受けてFRBによる利下げ後ずれ期待が後退。外国為替市場でドル売りが強まったため、ドル建てで取引される金の割安感が意識された。

(中村)
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