予想とまとめ

【NY為替予想】ドル円、米金利に付いて行く展開続く 米指標で景況感を確かめ
2025/03/20 19:48
 重要な米金融イベントを昨日通過し、本日のニューヨーク為替市場では米経済指標を確かめながらの取引か。ドル円は、指標結果を受けた米金利の上下に付いて行く展開が続きそうだ。またマックレム・カナダ中銀(BOC)総裁の講演が予定されており、内容次第でカナダドルの動意に繋がるかもしれない。

 18-19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、トランプ関税による不確実性の高まりにより、米成長減速とインフレ上昇が懸念されていることが明らかにされた。そういったなか、まずは本日発表される米国の3月フィラデルフィア連銀製造業景気指数や2月景気先行指標総合指数で直近の景況感を探ることになる。市場予想は、前者が8.5と前回から9ポイント超下回り、後者は-0.2%と低下幅は改善するもののマイナス水準のままだ。

 また、予想から上下に振れると相場の動意に繋がることもある「前週分の米新規失業保険申請件数」も気にかけておきたい。予想は22.4万件と若干だが前回から悪化が見込まれている。このところ22万件台で落ち着いているが、23万件や21万件など大台が変わるようだと市場も反応するだろう。

 なお昨日公表されたFOMCメンバーによる金利見通しでは、0.25%の利下げは年内2回までと前回見通しと変わらず。一方、CMEがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、市場は年内3回目についても可能性を捨てていない。この辺りの変化も、今後の経済データやトランプ関税の影響で見定めることになる。

 マックレムBOC総裁の講演については、トランプ関税を発端とした米国との貿易摩擦の影響をどのように見ているかがポイント。また、今週発表された2月カナダ消費者物価指数(CPI)が想定以上に加速したことへの見解も注目したい。なお一部メディアは、カーニー・カナダ新首相が4月28日の早期総選挙を要求すると報じている。

 想定レンジ上限
・ドル円、ピボット・レジスタンス1の149.69円
・ドル/カナダドル(CAD)、13日高値1.4452CAD

想定レンジ下限
・ドル円、14日安値147.75円
・ドル/カナダドル(CAD)、18日安値1.4270CAD

今日のイベントスケジュール

9日 (時間は日本時間)
国内
08:303月毎月勤労統計(現金給与総額、予想:前年比2.5%)
08:303月家計調査(消費支出、予想:前年比0.2%)
08:504月外貨準備高
14:003月景気動向指数速報値(予想:先行107.5/一致115.9)
海外
15:004月ノルウェー消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.6%/前年比2.5%)
15:00レーン・フィンランド中銀総裁、講演
16:004月スイスSECO消費者信頼感指数(予想:▲33.0)
16:003月トルコ鉱工業生産
17:40ベイリー英中銀(BOE)総裁、講演
18:55バー米連邦準備理事会(FRB)理事、講演
19:45クーグラーFRB理事、講演
20:15ピル英中銀金融政策委員会(MPC)委員兼チーフエコノミスト、講演
21:004月ブラジルIBGE消費者物価指数(IPCA、予想:前年同月比5.52%)
21:304月カナダ雇用統計(予想:新規雇用者数変化0.50万人/失業率6.8%)
21:30ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、あいさつ
21:30バーキン米リッチモンド連銀総裁、イベントに参加
22:10シムカス・リトアニア中銀総裁、講演
23:00グールズビー米シカゴ連銀総裁、あいさつ
10日
00:30ウォラーFRB理事、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁、パネルディスカッションに参加
ロシア(戦勝記念日)、休場
※「予想」は特に記載のない限り市場予想平均を表す。▲はマイナス。
※重要度、高は☆、中は◎、低◇とする。

上値と下値の目安

ドル円 ドル円
2025/05/09 08:33
レジスタンス2 147.35(2/12-4/22下落幅の半値戻し)
レジスタンス1 146.54(3/11安値)
前日終値 145.91
サポート1 145.14(5/8レンジ61.8%水準)
サポート2 144.36(5日移動平均線)
ユーロドル ユーロドル
2025/05/09 08:34
レジスタンス2 1.1378(5/7高値)
レジスタンス1 1.1317(日足一目均衡表・転換線)
前日終値 1.1228
サポート1 1.1135(ピボット・サポート2)
サポート2 1.0943(4/10安値)
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