NYマーケットダイジェスト・6日 株安・金利上昇・円下げ渋り

(6日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.07円(前営業日比▲0.59円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=156.90円(▲0.12円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0889ドル(△0.0035ドル)
ダウ工業株30種平均:33922.26ドル(▲366.38ドル)
ナスダック総合株価指数:13679.04(▲112.61)
10年物米国債利回り:4.03%(△0.10%)
WTI原油先物8月限:1バレル=71.80ドル(△0.01ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=1915.4ドル(▲11.7ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数(前週比)   ▲4.4%      3.0%
6月米企業の人員削減数(前年比)    25.2%      286.7%
6月ADP全米雇用報告        49.7万人    26.7万人・改
5月米貿易収支        690億ドルの赤字  744億ドルの赤字・改
前週分の米新規失業保険申請件数   24.8万件     23.6万件
6月米サービス部門PMI改定値      54.4       54.1
6月米総合PMI改定値          53.2       53.0
6月米ISM非製造業指数         53.9       50.3
5月米雇用動態調査(JOLTS)求人件数 982.4万件   1032.0万件・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反落。6月ADP全米雇用報告や6月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことが伝わると、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを長期化するとの観測が高まり、米長期金利が大幅に上昇。全般ドル買いが優勢となり、23時30分過ぎに一時144.65円付近まで値を上げた。米10年債利回りは一時4.0812%前後と3月2日以来約4カ月ぶりの高水準を記録した。
 ただ、アジア時間に付けた日通し高値144.66円が目先レジスタンスとして働くと失速した。米国株相場の下落に伴うリスク回避の円買い・ドル売りも入り、一時143.96円付近まで下押しした。
 なお、米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有するローガン米ダラス連銀総裁はこの日、「インフレ引き下げに向けて好調な経済を減速させるには、一段の利上げが必要」との見解を示した。

・ユーロドルは3日ぶりに反発。予想を上回る米経済指標を受けて米長期金利が上昇すると全般ドル買いが先行。23時30分過ぎに一時1.0834ドルとアジア時間に付けた日通し安値に面合わせした。
 ただ、同水準の下抜けに失敗するとショートカバーが優勢に。欧州中央銀行(ECB)による利上げ継続観測も根強く、取引終了間際には1.0893ドル付近まで持ち直した。

・ユーロ円は小幅ながら3日続落。ドル円とユーロドルの値動きの影響を同時に受けたため、相場は方向感が出なかった。23時過ぎに一時157.12円と日通し高値を付けたものの、そのあとは156円台後半でのもみ合いに転じた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続落。強い米雇用指標などを受けて、FRBの金融引き締めが長引くとの見方が改めて意識されると米長期金利が大幅に上昇。株式の割高感が強まり売りが広がった。世界景気減速への懸念も相場の重しとなり、指数は一時510ドル超下げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続落。予想を上回る米経済指標を受けて、米金融引き締めが長期化するとの観測が改めて強まると売りが広がった。利回りは一時4.0812%前後と3月2日以来約4カ月ぶりの高水準を付けた。金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りは一時5.1176%前後と2007年6月以来16年1カ月ぶりの高水準を記録した。

・原油先物相場はほぼ横ばい。米経済指標の結果を受けて米引き締め長期化観測が高まり、米長期金利が上昇し、原油相場は売りに押された。ただ、米エネルギー省(EIA)週間石油在庫で原油・ガソリン在庫が予想以上に減少し、需給逼迫観測で買い戻しが入った。

・金先物相場は続落。6月ADP全米雇用報告や6月米ISM非製造業景況指数が予想を上回り、米10年債利回りが3月2日以来の高い水準となる4.08%台まで上昇するなど米長期金利が大幅上昇し、金利を生まない金は売りに押された。また、為替市場でドルが買われ、ドル建ての金は割高観から売り圧力が強まった。

(中村)
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