NY株式サマリー(29日)=ダウ158ドル安 政府閉鎖リスクが重し 3指数そろって2カ月続落

◆ダウ平均: 33507.50 -158.84 -0.47%
◆S&P500: 4288.05 -11.65 -0.27%
◆NASDAQ: 13219.32 +18.05 +0.14%

 29日のNY株式相場は高安まちまち。インフレ鈍化期待を背景に上昇してスタートしたものの、政府機関の閉鎖リスクが意識されたことで反落した。ダウ平均は朝方に227ドル高まで上昇したが、下院共和党が提出したつなぎ予算案が可決されなかったことで258ドル安まで反落し、158.84ドル安(-0.47%)で終了した。S&P500も0.78%高まで上昇後、0.58%安まで反落し、0.27%安で終了。ハイテク株主体のナスダック総合は1.38%高まで上昇後、0.18%安まで反落したが、0.14%高と小幅ながら3日続伸して終了した。週間ではダウ平均が1.34%安と2週続落、S&P500が0.74%安と4週続落となったが、ナスダック総合は0.06%高とわずかながら4週ぶりに反発した。

 寄り前に発表された米8月個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食品、エネルギーを除くコアPCE価格指数が前月比+0.1%と前月や予想の+0.2%を下回る伸びとなった。前年比では+3.9%と前月の+4.3%から伸びが鈍化し、予想と一致。2021年9月以来の低い伸びとなった。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注目する指標の鈍化を受けて米10年債利回りは前日の4.597%から一時4.508%まで低下したものの、その後は利上げ長期化見通しなどが重しとなり、4.579%で終了した。

 S&P500の11セクターは一般消費財、IT、不動産など4セクターが上昇し、エネルギー、金融、ヘルスケア、コミュニケーション、資本財など7セクターが下落した。ダウ平均採用銘柄は好決算を発表したナイキが6.68%高、最高経営責任者(CEO)の交代報道が好感されたウォルグリーン・ブーツ・アライアンスが6.41%高となったほか、ダウ・インク。ウォルト・ディズニー、インテルが1%超上昇した一方、ドラベースが2.57%安となり、JPモルガン・チェース、ウォルマート、メルク、キャタピラーなど8銘柄が1%超下落した。

 9月月間ではダウ平均が3.50%安、S&P500が4.87%安、ナスダック総合が5.81%安となり、そろって大幅に2カ月続落。四半期ではダウ平均が2.62%安、S&P500が3.65%安と、ともに4四半期ぶりに下落し、ナスダック総合が4.12%安と3四半期ぶりに下落した。年初来ではダウ平均が1.09%高、S&P500が11.68%高、ナスダック総合が26.30%高となった。



(羽土)
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