株式明日の戦略-日銀会合は株高イベントに、来週は3日立ち合いでFOMCに要注目
26日の日経平均は大幅反発。終値は306円高の37934円。25日の米国株は下落したが、下げ要因の一つとなったメタ・プラットフォームズの失望決算は前日に織り込み済み。引け後に決算を発表したアルファベットやマイクロソフトが時間外で急伸したことを好感して、100円近く上昇して始まった。序盤は上値が重く、開始早々に下げに転じた。ただ、マイナス圏では底堅く推移し、10時以降はプラス圏が定着。そこから前引けにかけてはじり高基調が続いた。
昼休みに出てきた日銀の金融政策は現状維持。これを受けて先物が上に反応し、為替は円安に振れた。後場は前引けから水準を切り上げて始まると、38000円台に乗せて上げ幅を400円超に広げた。ドル円が156円台に乗せたことで急速な円安進行に対する警戒も高まったことから、38000円より上では伸び悩んだ。しかし、いったん萎んだ後に盛り返すなど、強い基調は継続。終盤には値動きが落ち着き、300円を超える上昇で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆9600億円。業種別では海運、不動産、その他製品などが強い上昇。下落は化学、電気・ガス、陸運の3業種のみとなった。本決算と併せて、25.3期から28.3期までの間に総額200億円以上の株主還元を実施すると発表したアイザワ証券グループ<8708.T>が後場に騰勢を強めてストップ高。半面、今期の最終減益計画が嫌気されたジェイテクト<6473.T>が後場急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1189/値下がり420。キーエンスが決算を材料に7.8%高。日銀会合の結果を確認した後場には三井不動産や東急不動産など不動産株に買いが入っており、自身の決算も好感された野村不動産が値を飛ばした。主力どころでは、ソシオネクスト、ダイキン、任天堂などが大幅上昇。第一三共やキヤノンなど直近で決算を材料に大きく動いた銘柄の一角に強い買いが入った。TOBに賛同の意を示した三益半導体、SBテクノロジーがストップ高比例配分となった。
一方、今期は減収減益の見込みとなった信越化学が6.4%安。富士通、アイシン、関電工などが決算を受けて大幅安となった。1Qの大幅増益計画を提示したディスコは、買いが先行したものの失速して2%を超える下落。今期の大幅減益計画や次期中期経営計画の策定・公表延期を発表した東光高岳がストップ安となった。
日経平均は大幅高。日銀会合の結果を受けて、株高と円安が進んだ。ただ、後場はギャップアップスタートとなりながら、高値(38097円)をつけたのは12時33分で、天井は早い時間につけた。また、後場に入って不動産株には強い動きが見られた一方、自動車株の反応は甘かった。これらを見ると、ここからのさらなる円安は、引き続き日本株の上値を抑える可能性が高い。日銀が円安是正に強い姿勢を示さなかったことで、目先は円安が一段と進みそうではある。ノンストップで1ドル=160円を目指すような流れになってしまった場合には、「円安=日本株売り」と悪い連想が働くリスクがある点に注意を払っておきたい。
【来週の見通し】
一進一退か。ゴールデンウイークに突入し、東京市場は月曜4月29日と金曜5月3日が休場。翌週月曜の6日も休場となる。米国では4月30日から5月1日にFOMCが開催される。FOMCの結果を消化するのが2日の木曜日で、この日が4連休前というスケジュール。FOMCの結果を見る前の火曜と水曜は基本的には動きづらい。ただ、米国ではアマゾン・ドット・コムや半導体大手のAMDなど注目度の高い企業の決算も多く出てくることから、日米とも日々の指数の振れ幅はそれなりに大きくなると想定される。また、米アップルの決算(5/2)や米4月雇用統計(5/3)の結果を消化するのは4連休後となる。5月2日の値動きが週の方向性を決定づけることになりそうだが、連休後まで見据えると強弱感が交錯しそうで、今週同様に不安定な地合いが続くと予想する。
【今週を振り返る】
堅調となった。米国の長期金利上昇や、為替介入に対する警戒がくすぶる中での円安進行など懸念材料はあったものの、日経平均は前の週に大きく下げて値ごろ感も出てきたことから、今週は押し目買いが優勢となった。22日、23日は半導体株が弱く、恐る恐る戻りを試したが、24日は半導体株が強く買われて900円を超える上昇。節目の38000円を上回り、38500円に迫った。米企業の決算にも一喜一憂する中、25日は前日大幅高の反動もあって800円を超える下落。ただ、26日は日銀金融政策の現状維持が安心材料となって大幅高となり、週間でも上昇した。日経平均は週間では約866円の上昇となり、週足では陽線を形成した。
昼休みに出てきた日銀の金融政策は現状維持。これを受けて先物が上に反応し、為替は円安に振れた。後場は前引けから水準を切り上げて始まると、38000円台に乗せて上げ幅を400円超に広げた。ドル円が156円台に乗せたことで急速な円安進行に対する警戒も高まったことから、38000円より上では伸び悩んだ。しかし、いったん萎んだ後に盛り返すなど、強い基調は継続。終盤には値動きが落ち着き、300円を超える上昇で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で4兆9600億円。業種別では海運、不動産、その他製品などが強い上昇。下落は化学、電気・ガス、陸運の3業種のみとなった。本決算と併せて、25.3期から28.3期までの間に総額200億円以上の株主還元を実施すると発表したアイザワ証券グループ<8708.T>が後場に騰勢を強めてストップ高。半面、今期の最終減益計画が嫌気されたジェイテクト<6473.T>が後場急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1189/値下がり420。キーエンスが決算を材料に7.8%高。日銀会合の結果を確認した後場には三井不動産や東急不動産など不動産株に買いが入っており、自身の決算も好感された野村不動産が値を飛ばした。主力どころでは、ソシオネクスト、ダイキン、任天堂などが大幅上昇。第一三共やキヤノンなど直近で決算を材料に大きく動いた銘柄の一角に強い買いが入った。TOBに賛同の意を示した三益半導体、SBテクノロジーがストップ高比例配分となった。
一方、今期は減収減益の見込みとなった信越化学が6.4%安。富士通、アイシン、関電工などが決算を受けて大幅安となった。1Qの大幅増益計画を提示したディスコは、買いが先行したものの失速して2%を超える下落。今期の大幅減益計画や次期中期経営計画の策定・公表延期を発表した東光高岳がストップ安となった。
日経平均は大幅高。日銀会合の結果を受けて、株高と円安が進んだ。ただ、後場はギャップアップスタートとなりながら、高値(38097円)をつけたのは12時33分で、天井は早い時間につけた。また、後場に入って不動産株には強い動きが見られた一方、自動車株の反応は甘かった。これらを見ると、ここからのさらなる円安は、引き続き日本株の上値を抑える可能性が高い。日銀が円安是正に強い姿勢を示さなかったことで、目先は円安が一段と進みそうではある。ノンストップで1ドル=160円を目指すような流れになってしまった場合には、「円安=日本株売り」と悪い連想が働くリスクがある点に注意を払っておきたい。
【来週の見通し】
一進一退か。ゴールデンウイークに突入し、東京市場は月曜4月29日と金曜5月3日が休場。翌週月曜の6日も休場となる。米国では4月30日から5月1日にFOMCが開催される。FOMCの結果を消化するのが2日の木曜日で、この日が4連休前というスケジュール。FOMCの結果を見る前の火曜と水曜は基本的には動きづらい。ただ、米国ではアマゾン・ドット・コムや半導体大手のAMDなど注目度の高い企業の決算も多く出てくることから、日米とも日々の指数の振れ幅はそれなりに大きくなると想定される。また、米アップルの決算(5/2)や米4月雇用統計(5/3)の結果を消化するのは4連休後となる。5月2日の値動きが週の方向性を決定づけることになりそうだが、連休後まで見据えると強弱感が交錯しそうで、今週同様に不安定な地合いが続くと予想する。
【今週を振り返る】
堅調となった。米国の長期金利上昇や、為替介入に対する警戒がくすぶる中での円安進行など懸念材料はあったものの、日経平均は前の週に大きく下げて値ごろ感も出てきたことから、今週は押し目買いが優勢となった。22日、23日は半導体株が弱く、恐る恐る戻りを試したが、24日は半導体株が強く買われて900円を超える上昇。節目の38000円を上回り、38500円に迫った。米企業の決算にも一喜一憂する中、25日は前日大幅高の反動もあって800円を超える下落。ただ、26日は日銀金融政策の現状維持が安心材料となって大幅高となり、週間でも上昇した。日経平均は週間では約866円の上昇となり、週足では陽線を形成した。