ニューヨーク外国為替市場概況・8日 ドル円、3日続伸

 8日のニューヨーク外国為替市場でドル円は3日続伸。終値は155.53円と前営業日NY終値(154.69円)と比べて84銭程度のドル高水準だった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.49%台まで上昇する中、日米金利差を意識した円売り・ドル買いが優勢となった。21時30分過ぎには一時155.68円と日通し高値を付けた。
 市場では「4月29日の年初来高値160.17円から3日の安値151.86円までの下落局面からの半値戻しとなる156.02円が重要なレジスタンスとして意識されている」との指摘があり、1時前には155.37円付近まで下押しする場面もあったが、下値は限定的だった。引けにかけては再び強含み、4時30分過ぎには155.66円付近まで持ち直した。
 なお、コリンズ米ボストン連銀総裁は講演で、「インフレ率を目標の2%に戻すには米経済活動の減速が必要」「利下げを早期に実施することにはリスクがある」などと述べた。

 ユーロドルは小幅続落。終値は1.0748ドルと前営業日NY終値(1.0755ドル)と比べて0.0007ドル程度のユーロ安水準だった。新規材料に乏しい中、商いも低調で大きな方向感は出なかった。今日の安値は欧州時間に付けた1.0735ドル、高値はNY時間に付けた1.0757ドルで値幅は0.0022ドル程度と小さかった。

 ユーロ円は3日続伸。終値は167.19円と前営業日NY終値(166.37円)と比べて82銭程度のユーロ高水準。英国やドイツの株価指数が史上最高値を更新するなど、欧州株相場が底堅く推移すると円売り・ユーロ買いが優勢となった。23時過ぎには一時167.35円と日通し高値を付けた。ドル円の上昇につれた買いも入った。市場では「政府・日銀による為替介入への警戒感はあるものの、円先安観は揺らがない」との声が聞かれた。

本日の参考レンジ
ドル円:154.55円 - 155.68円
ユーロドル:1.0735ドル - 1.0757ドル
ユーロ円:166.17円 - 167.35円

(中村)
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