【松のすっとびストラテジー】(1)原油:目先しばらくは投機的な売り買いが交錯・・・
原油 ・・・目先しばらくは投機的な売り買いが交錯、不安定な上下を繰り返す展開が続くと予想する。昨年末からの上昇は、地政学リスクの高まりに対する懸念や米景気回復に対する期待を背景としたものの、一段と買い意欲が強まるなら、流れには逆らわないほうがよいだろう。もっとも中長期的には、世界的な景気の悪化に伴って需要の低迷が続くとの懸念が重石となる中、流れが改めて弱気に傾いてくるとの見通しを維持したい。OPECプラスの減産継続で世界需給を引き締めることは難しいし、サウジが方針を変換、増産に打って出るサプライズにも注意が必要だ。 〓弱気〓
天然ガス ・・・ 目先は流れが一段と強気に傾くと予想する。今週末に新たな寒波到来が予想されている中、暖房需要の増加観測は引き続き大きな下支えとなるだろう。前日の在庫統計は400億立方フィートと、予想を下回る取り崩しとなったが、市場の反応は限定的なものにとどまった。冬の寒さが本番を迎える1月から2月にかけては4ドルから5ドル台での推移が当たり前、厳しい寒波が長期間居座ることがあれば8ドルや10ドル台に急伸することがあっても不思議ではない相場だけに、上昇余地はまだ大きく残っていると見ておいたほうがよいと思われる。 〓強気〓
金 ・・・ 目先は流れが一段と弱気に傾くと予想する。足元ではトランプ新政権の発足を控え、先行き不透明感が一段と高まる中で安全資産としての需要が買いを呼び込んでいるが、一方ではインフレ再燃に対する警戒感が強まる中、FRBが政策をタカ派修正するとの見方が、それ以上の重石となりそうだ。今後の状況次第では再利上げに踏み切ることがあっても不思議ではないし、その際には長期金利の上昇に伴って売りが加速することもあり得るだろう。 〓弱気〓
株価指数 ・・・ 目先はまだしばらく投機的な売り買いに振り回される形で、不安定に上下に振れることになりそうだが、その後は流れが一段と弱気に転じると予想する。インフレ再燃に対する警戒感が高まる中、FRBが政策方針をタカ派的な方向に修正するとの懸念は、この先本格的に売り材料視されるようになるだろう。関税に関して過激な発言が相次ぐなど、トランプ新政権の先行き不透明感の高さも、改めて売りを呼び込むことになりそうだ。大幅減税や規制緩和は買い材料視されるだろうが、それに伴って長期金利が一段と上昇するリスクも忘れるべきではない。 〓弱気〓
為替 ・・・ 目先は米国でインフレの再燃を受け、FRBが政策方針をタカ派的な方向に修正するとの観測が大きな下支えとなる中、流れが一段とドル高に傾くと予想する。トランプ新政権による大幅減税などの政策も、景気が刺激される一方で財政赤字の拡大をもたらすとの見方から、更なる金利上昇を促すことになりそうだ。追加関税に関して過激な発言が相次いでいることにも注意が必要、ドルの上昇余地は、まだかなり大きく残っているのではないか。 〓ドル高〓
※この記事は松本英毅氏より提供を受けております。著作権は同氏が有しており、無断での転載等は固くお断りいたします。
執筆者略歴
松本英毅(まつもと えいき)
よそうかい・グローバル・インベスターズ・インク代表。
会員制米国市場情報サイト「よそうかい.com 」を運営。
ニューヨークを拠点に活動し、実際のトレードに役立つ情報提供を身上とする。
金融から商品市場まで幅広い知識を有しており、一つの銘柄に捉われることなく総合的な判断を下すことができるのが強み。
中でも、1バレル=10ドル時代から追い続けてきた原油市場については造詣が深い。
トレード経験を活かした切り口の鋭い分析に定評がある。
なお、「米国商品情報を活用して待ち伏せする先取り株式投資術」の著者としても知られている。
天然ガス ・・・ 目先は流れが一段と強気に傾くと予想する。今週末に新たな寒波到来が予想されている中、暖房需要の増加観測は引き続き大きな下支えとなるだろう。前日の在庫統計は400億立方フィートと、予想を下回る取り崩しとなったが、市場の反応は限定的なものにとどまった。冬の寒さが本番を迎える1月から2月にかけては4ドルから5ドル台での推移が当たり前、厳しい寒波が長期間居座ることがあれば8ドルや10ドル台に急伸することがあっても不思議ではない相場だけに、上昇余地はまだ大きく残っていると見ておいたほうがよいと思われる。 〓強気〓
金 ・・・ 目先は流れが一段と弱気に傾くと予想する。足元ではトランプ新政権の発足を控え、先行き不透明感が一段と高まる中で安全資産としての需要が買いを呼び込んでいるが、一方ではインフレ再燃に対する警戒感が強まる中、FRBが政策をタカ派修正するとの見方が、それ以上の重石となりそうだ。今後の状況次第では再利上げに踏み切ることがあっても不思議ではないし、その際には長期金利の上昇に伴って売りが加速することもあり得るだろう。 〓弱気〓
株価指数 ・・・ 目先はまだしばらく投機的な売り買いに振り回される形で、不安定に上下に振れることになりそうだが、その後は流れが一段と弱気に転じると予想する。インフレ再燃に対する警戒感が高まる中、FRBが政策方針をタカ派的な方向に修正するとの懸念は、この先本格的に売り材料視されるようになるだろう。関税に関して過激な発言が相次ぐなど、トランプ新政権の先行き不透明感の高さも、改めて売りを呼び込むことになりそうだ。大幅減税や規制緩和は買い材料視されるだろうが、それに伴って長期金利が一段と上昇するリスクも忘れるべきではない。 〓弱気〓
為替 ・・・ 目先は米国でインフレの再燃を受け、FRBが政策方針をタカ派的な方向に修正するとの観測が大きな下支えとなる中、流れが一段とドル高に傾くと予想する。トランプ新政権による大幅減税などの政策も、景気が刺激される一方で財政赤字の拡大をもたらすとの見方から、更なる金利上昇を促すことになりそうだ。追加関税に関して過激な発言が相次いでいることにも注意が必要、ドルの上昇余地は、まだかなり大きく残っているのではないか。 〓ドル高〓
※この記事は松本英毅氏より提供を受けております。著作権は同氏が有しており、無断での転載等は固くお断りいたします。
執筆者略歴
松本英毅(まつもと えいき)
よそうかい・グローバル・インベスターズ・インク代表。
会員制米国市場情報サイト「よそうかい.com 」を運営。
ニューヨークを拠点に活動し、実際のトレードに役立つ情報提供を身上とする。
金融から商品市場まで幅広い知識を有しており、一つの銘柄に捉われることなく総合的な判断を下すことができるのが強み。
中でも、1バレル=10ドル時代から追い続けてきた原油市場については造詣が深い。
トレード経験を活かした切り口の鋭い分析に定評がある。
なお、「米国商品情報を活用して待ち伏せする先取り株式投資術」の著者としても知られている。