ニューヨーク外国為替市場概況・19日 ユーロドル、上昇

 19日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは上昇。終値は1.1495ドルと前営業日NY終値(1.1480ドル)と比べて0.0015ドル程度のユーロ高水準だった。イスラエルとイランの軍事衝突を巡り米国の軍事介入が警戒される中、「有事のドル買い」が優勢になると一時1.1455ドル付近まで値を下げたものの、東京午後に付けた日通し安値1.1446ドルが目先サポートとして意識されると下げ渋った。
 レビット米ホワイトハウス報道官が「トランプ米大統領はイラン攻撃について2週間以内に決定する」「トランプ氏はイランとの外交が依然として選択肢であると信じている」と述べ、一定の猶予があることを示唆すると、中東情勢を巡る過度な警戒が後退。「有事のドル買い」を巻き戻す動きが広がった。4時30分過ぎには一時1.1500ドルと日通し高値を更新した。
 なお、本日は米国市場がジューンティーンスで休場となったため、市場参加者は少なく商いは低調だった。

 ドル円は反発。終値は145.45円と前営業日NY終値(145.13円)と比べて32銭程度のドル高水準だった。欧州市場では、中東情勢の緊迫化を背景に「株安・原油高・ドル高」の様相が強まり、一時145.77円と5月29日以来の高値を付けた。
 ただ、節目の146.00円や同日の高値146.28円がレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。レビット米ホワイトハウス報道官の発言を受けて、中東情勢を巡る過度な懸念が和らいだことも相場の重しとなり、4時30分過ぎに145.35円付近まで下押しした。

 ユーロ円は3営業日ぶりに反発。終値は167.16円と前営業日NY終値(166.62円)と比べて54銭程度のユーロ高水準。ドル円の上昇につれた買いが入ると一時167.32円と日通し高値を付けたものの、17日に付けた昨年7月以来の高値167.61円がレジスタンスとして意識されると166.82円付近まで伸び悩んだ。ただ、引けにかけてはユーロドルの上昇に伴う買いが入り167円台前半まで持ち直した。

本日の参考レンジ
ドル円:144.74円 - 145.77円
ユーロドル:1.1446ドル - 1.1500ドル
ユーロ円:166.04円 - 167.32円

(中村)
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