NYマーケットダイジェスト・19日 株安・金利上昇・ドル高・仮想通貨急落
(19日終値)
ドル・円相場:1ドル=136.97円(前営業日比△1.08円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=137.56円(△0.46円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0037ドル(▲0.0050ドル)
ダウ工業株30種平均:33706.74ドル(▲292.30ドル)
ナスダック総合株価指数:12705.21(▲260.13)
10年物米国債利回り:2.97%(△0.09%)
WTI原油先物9月限:1バレル=90.77ドル(△0.27ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1762.9ドル(▲8.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
特になし
(各市場の動き)
・ユーロドルは続落。米10年債利回りが2.9960%前後と7月21日以来約1カ月ぶりの高水準を付けるなど、米長期金利の上昇を手掛かりに全般ドル買いが先行。ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、高インフレによる域内の景気悪化も意識されやすく、ユーロ売りも進んだ。4時過ぎには一時1.0032ドルと7月15日以来約1カ月ぶりの安値を更新した。市場では「欧州で天然ガス価格が再び高騰する中、熱波や水不足でガス以外の発電余力低下も意識されている」との声が聞かれた。
なお、ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムは欧州に天然ガスを送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、8月31日から9月2日までの3日間、点検のためガス供給を停止すると発表した。
・ドル円は4日続伸。前日に続き、本日も米連邦準備理事会(FRB)当局者からインフレ抑制に向け利上げを継続する必要があるとの発言が伝わり、米金利の上昇とドル買いが進んだ。24時前には一時137.23円と7月27日以来の高値を更新した。
バーキン米リッチモンド連銀総裁はこの日、「FRBはインフレを目標の2%に回帰させるため、あらゆる措置を講じる」「リセッションを引き起こしたとしても、インフレを抑制しなければならない」などと語った。
・ユーロ円は反発したものの、上値が重かった。ドル円の上昇につれた買いが入ったものの、ユーロドルの下落につれた売りが出ると137.29円付近まで下押しした。
・代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは大幅安となった。欧州序盤にまとまった規模の売りが出ると急落。NY市場に入っても軟調地合いが続いた。対ドルでは一時2万1153ドル前後まで下落したほか、対円では290万円台まで下げた。他の仮想通貨も大きく値を下げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。米長期金利の大幅上昇を受けて、株式の相対的な割高感が意識されると売りが広がった。来週のパウエルFRB議長の講演(ジャクソンホール会議)を控えて、ポジション調整目的の売りも出やすかった。市場では「仮想通貨のビットコインが急落したことも投資家心理を冷やした」との声が聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に反落した。
・米国債券相場で長期ゾーンは反落。前日に続き、本日もFRB高官からインフレ警戒を改めて強調する発言が伝わり、債券売りを促した。インフレ懸念を背景に欧州債が大幅下落した影響も受けた。
・原油先物相場は3日続伸。一日を通して方向感のない値動きを繰り返した。ユーロ、ポンド、円などに対してドル買いが進んだことで、ドルで取引される原油先物は割高感から88.38ドルまで弱含む場面もあった。しかし、今週発表された週間石油在庫の取り崩し幅が大きかったことなどが支えとなり、一時92.09ドルまで買い戻された。引けにかけては上昇幅もほぼ削り、小幅高で引けた。
・金先物相場は5日続落。昨日のFRB高官に続き、本日のバーキン米リッチモンド連銀総裁の発言もインフレ抑制を継続することを強調したことで、米10年債利回りが3.00%手前まで上昇した。金利のつかない金先物価格は、米金利上昇で売られたほか、欧州通貨や円を中心に、ドルが堅調な動きを見せると、ドルで取引される金先物は割高感から続落して引けた。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=136.97円(前営業日比△1.08円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=137.56円(△0.46円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0037ドル(▲0.0050ドル)
ダウ工業株30種平均:33706.74ドル(▲292.30ドル)
ナスダック総合株価指数:12705.21(▲260.13)
10年物米国債利回り:2.97%(△0.09%)
WTI原油先物9月限:1バレル=90.77ドル(△0.27ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1762.9ドル(▲8.3ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
特になし
(各市場の動き)
・ユーロドルは続落。米10年債利回りが2.9960%前後と7月21日以来約1カ月ぶりの高水準を付けるなど、米長期金利の上昇を手掛かりに全般ドル買いが先行。ユーロ圏の深刻なエネルギー危機が警戒される中、高インフレによる域内の景気悪化も意識されやすく、ユーロ売りも進んだ。4時過ぎには一時1.0032ドルと7月15日以来約1カ月ぶりの安値を更新した。市場では「欧州で天然ガス価格が再び高騰する中、熱波や水不足でガス以外の発電余力低下も意識されている」との声が聞かれた。
なお、ロシア国営の天然ガス会社ガスプロムは欧州に天然ガスを送る主要パイプライン「ノルドストリーム1」について、8月31日から9月2日までの3日間、点検のためガス供給を停止すると発表した。
・ドル円は4日続伸。前日に続き、本日も米連邦準備理事会(FRB)当局者からインフレ抑制に向け利上げを継続する必要があるとの発言が伝わり、米金利の上昇とドル買いが進んだ。24時前には一時137.23円と7月27日以来の高値を更新した。
バーキン米リッチモンド連銀総裁はこの日、「FRBはインフレを目標の2%に回帰させるため、あらゆる措置を講じる」「リセッションを引き起こしたとしても、インフレを抑制しなければならない」などと語った。
・ユーロ円は反発したものの、上値が重かった。ドル円の上昇につれた買いが入ったものの、ユーロドルの下落につれた売りが出ると137.29円付近まで下押しした。
・代表的な暗号資産(仮想通貨)であるビットコインは大幅安となった。欧州序盤にまとまった規模の売りが出ると急落。NY市場に入っても軟調地合いが続いた。対ドルでは一時2万1153ドル前後まで下落したほか、対円では290万円台まで下げた。他の仮想通貨も大きく値を下げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反落。米長期金利の大幅上昇を受けて、株式の相対的な割高感が意識されると売りが広がった。来週のパウエルFRB議長の講演(ジャクソンホール会議)を控えて、ポジション調整目的の売りも出やすかった。市場では「仮想通貨のビットコインが急落したことも投資家心理を冷やした」との声が聞かれた。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は大幅に反落した。
・米国債券相場で長期ゾーンは反落。前日に続き、本日もFRB高官からインフレ警戒を改めて強調する発言が伝わり、債券売りを促した。インフレ懸念を背景に欧州債が大幅下落した影響も受けた。
・原油先物相場は3日続伸。一日を通して方向感のない値動きを繰り返した。ユーロ、ポンド、円などに対してドル買いが進んだことで、ドルで取引される原油先物は割高感から88.38ドルまで弱含む場面もあった。しかし、今週発表された週間石油在庫の取り崩し幅が大きかったことなどが支えとなり、一時92.09ドルまで買い戻された。引けにかけては上昇幅もほぼ削り、小幅高で引けた。
・金先物相場は5日続落。昨日のFRB高官に続き、本日のバーキン米リッチモンド連銀総裁の発言もインフレ抑制を継続することを強調したことで、米10年債利回りが3.00%手前まで上昇した。金利のつかない金先物価格は、米金利上昇で売られたほか、欧州通貨や円を中心に、ドルが堅調な動きを見せると、ドルで取引される金先物は割高感から続落して引けた。
(中村)