ニューヨーク外国為替市場概況・28日 ドル円、反落

 28日のニューヨーク外国為替市場でドル円は反落。終値は138.95円と前営業日NY終値(139.19円)と比べて24銭程度のドル安水準だった。米10年債利回りが時間外取引で3.61%台まで低下すると円買い・ドル売りが進行。欧州序盤に一時137.50円と日通し安値を付けた。
 ただ、NY市場に入ると買い戻しが目立った。米10年債利回りが上昇に転じたことで円売り・ドル買いが出たほか、米連邦準備理事会(FRB)高官らのタカ派的な発言が相場を下支えした。4時過ぎには139.01円付近まで値を上げた。
 なお、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁は「中銀はインフレ抑制のため一段の行動を取る必要」「追加利上げは経済のバランス回復に役立つ」などと述べたほか、ブラード米セントルイス連銀総裁は「市場はFOMCがより積極的になる可能性があるリスクを過小評価」「(政策金利が)経済に制約的になる道のりはまだ長い」などと語った。

 ユーロドルは続落。終値は1.0340ドルと前営業日NY終値(1.0395ドル)と比べて0.0055ドル程度のユーロ安水準だった。米長期金利の低下をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行。20時30分過ぎに一時1.0497ドルと6月29日以来約5カ月ぶりの高値を付けた。
 ただ、1.05ドルの大台乗せに失敗すると失速した。米長期金利が上昇に転じたこともユーロ売り・ドル買いを促し、5時30分前には一時1.0331ドルと日通し安値を更新した。ダウ平均が一時540ドル超下落するなど、米国株相場が軟調に推移したこともリスク・オフのドル買いを誘った。
 なお、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は「決定は会合ごとの評価に従う。データ次第」「ユーロ圏のインフレはピークに達しておらず、追加利上げ実施の可能性」などと述べた。

 ユーロ円は反落。終値は143.66円と前営業日NY終値(144.58円)と比べて92銭程度のユーロ安水準。23時前に一時145.01円と日通し高値を付けたものの、前週末の高値145.15円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。米国株安に伴うリスク回避の円買い・ユーロ売りも入り、一時143.49円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:137.50円 - 139.47円
ユーロドル:1.0331ドル - 1.0497ドル
ユーロ円:143.05円 - 145.01円

(中村)
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