NYマーケットダイジェスト・13日 株高・金利低下・ドル安

(13日終値)
ドル・円相場:1ドル=135.59円(前営業日比▲2.08円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.15円(▲0.90円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0633ドル(△0.0096ドル)
ダウ工業株30種平均:34108.64ドル(△103.60ドル)
ナスダック総合株価指数:11256.81(△113.07)
10年物米国債利回り:3.50%(▲0.11%)
WTI原油先物1月限:1バレル=75.39ドル(△2.22ドル)
金先物2月限:1トロイオンス=1825.5ドル(△33.2ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)         <発表値>   <前回発表値>
11月米消費者物価指数(CPI)
前月比                0.1%       0.4%
前年比                7.1%       7.7%
エネルギーと食品を除くコア指数
前月比                0.2%       0.3%
前年比                6.0%       6.3%

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は大幅に反落。米労働省が発表した11月米消費者物価指数(CPI)が前月比0.1%/前年比7.1%と予想の前月比0.3%/前年比7.3%を下回り、エネルギーと食品を除くコア指数も前月比0.2%/前年比6.0%と予想の前月比0.3%/前年比6.1%より弱い内容だったことが分かると、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが鈍化するとの観測が強まった。米長期金利の低下とともに全般ドル売りが優勢になると、一時134.66円と5日以来の安値を付けた。市場では「米国のインフレ圧力は緩和し、来春にはさほど引き締めの必要がなくなるという期待が高まっている」との声が聞かれた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しがじわりと強まり135.65円付近まで下げ渋った。一時は3.41%台まで低下した米10年債利回りが3.52%台まで低下幅を縮めたことが相場を下支えした。

・ユーロドルは3日ぶりに反発。米CPIの下振れをきっかけに全般ドル売りが先行すると一時1.0673ドルと6月9日以来約半年ぶりの高値を付けた。市場では「明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)結果公表に注目が集まる中、米国のインフレがピークアウトしつつあるとの見方が広がった」との声が聞かれた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時103.59と6月16日以来の低水準を付けた。
 ただ、NY午後に入ると1.0611ドル付近まで伸び悩んだ。米長期金利が低下幅を縮小したことなどが相場の重し。

・ユーロ円は反落。ユーロドルの上昇につれた買いが入った一方、ドル円の下落につれた売りが優勢となり一時143.53円と日通し安値を付けた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。11月米CPIが予想を下回り、FRBの利上げ長期化への警戒が和らぐと買いが先行。寄り付き直後に一時700ドル超上昇した。ただ、そのあとは急速に伸び悩み、下げに転じる場面もあった。明日のFOMC結果公表に注目が集まる中、不安定な相場展開となった。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸。米長期金利の低下を受けて高PER(株価収益率)のハイテク株に買いが入った。

・米国債券相場で長期ゾーンは4日ぶりに反発。11月米CPIが予想を下回り、FRBの利上げペースが鈍化するとの観測が強まると債券買いが膨らんだ。

・原油先物相場は大幅に続伸。エネルギー消費大国である中国の経済回復期待が支えとなり、この日も買いが先行した。カナダと米中西部を結ぶ主要パイプラインの油漏れ事故が想定より深刻とされ、供給懸念の高まりも相場の支援材料に。米インフレ鈍化を背景とした為替のドル安もドル建てで取引される原油先物に割安感を生じさせ、上値を試すきっかけとなった。

・金先物相場は大幅に反発。11月米CPIが予想以上に鈍化したことを受けて米金利が低下すると、金利が付かない金への投資妙味が高まった。また為替ではドルが大きく売られ、ドル建て金に割安感が生じたことも買いの強さに繋がった。

(中村)
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