NYマーケットダイジェスト・3日 原油急騰・金利低下・ドル安

(3日終値)
ドル・円相場:1ドル=132.46円(前営業日比▲0.40円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=144.37円(△0.28円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0899ドル(△0.0060ドル)
ダウ工業株30種平均:33601.15ドル(△327.00ドル)
ナスダック総合株価指数:12189.45(▲32.46)
10年物米国債利回り:3.41%(▲0.06%)
WTI原油先物5月限:1バレル=80.42ドル(△4.75ドル)
金先物6月限:1トロイオンス=2000.4ドル(△14.2ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)        <発表値>   <前回発表値>
3月米製造業PMI改定値        49.2       49.3
3月米ISM製造業景気指数       46.3       47.7
2月米建設支出(前月比)      ▲0.1%     0.4%・改

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は反落。「OPECプラス」が2日に追加減産を表明したことを受けて原油先物相場が急騰すると、対資源国通貨中心にドル売りが進行。対円でもドル売りが優勢となった。3月米ISM製造業景気指数が46.3と予想の47.5より弱い内容だったことが伝わると、米長期金利の低下とともにドル売りが活発化。前週末の安値132.59円を下抜けて一時132.21円と3月30日の安値に面合わせした。その後の戻りも132.57円付近にとどまった。

・ユーロドルは反発。原油高を背景に対資源国通貨中心にドル売りが強まると、ユーロに対してもドル売りが先行。低調な米経済指標をきっかけにドル売りが優勢になると、一時1.0917ドルと日通し高値を付けた。ホルツマン・オーストリア中銀総裁が「5月に0.50%の利上げを実施する可能性はまだ残っている」と発言したこともユーロ買いを促した。

・ユーロ円は小反発。ユーロドルの上昇につれた買いが先行し一時144.94円と日通し高値を付けた影響が残った。ただ、ドル円の下落につれた売りが出ると143.90円付近まで下押しする場面があった。

・米ドルカナダドルは一時1.3412カナダドルと2月16日以来の米ドル安・カナダドル高水準を付けた。「OPECプラス」の減産決定を受けて原油先物相場が急騰すると、産油国通貨のカナダドルに買いが集まった。低調な米経済指標を手掛かりに全般ドル売りが進んだ影響も受けた。同じく産油国通貨であるノルウェークローネも対ドルで10.2797クローネまで上昇した。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸。原油先物相場が大幅に上昇したことを受けて、シェブロンなどエネルギー株に買いが入った。景気懸念の高まりでメルクやユナイテッドヘルス・グループなどディフェンシブ株にも買いが集まった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は4日ぶりに反落。前週末までに3日続伸し、約半年ぶりの高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが優勢となった。1-3月期の世界販売台数が予想に届かなかった電気自動車(EV)のテスラが一時7%超急落した。

・米国債券相場で長期ゾーンは3日続伸。3月米製造業PMI改定値や3月米ISM製造業景気指数が予想より弱い内容だったことが分かると、米景気の先行き懸念が高まり債券買いが広がった。

・原油先物相場は大幅に3日続伸。サウジアラビアが5月から年末までの減産を発表。その他OPECプラス国も追随したことから需給ひっ迫懸念が高まり、買いが優勢となった。一時81.69ドルまで上昇する場面があった。

・金先物相場は反発。終値ベースで2000ドル台を付けるのは昨年3月10日以来、約1年1カ月ぶり。外国為替市場でドル安が進んだことを受けてドルと逆相関とされる金に買いが入った。

(中村)
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