NY株見通し-利下げ期待を背景に引き続き堅調か 経済指標は新規失業保険申請件数など

 今晩は堅調か。昨日は注目された米4月消費者物価指数(CPI)が予想を下回る伸びとなったことで、年内の利下げ期待が一段と高まった。米10年債利回りが一時4月10日以来となる4.33%台まで低下したことも追い風に半導体株などのハイテク株中心に幅広い銘柄が上昇。主要3指数はそろって史上最高値を更新した。ダウ平均は349.89ドル高(+0.88%)の39908.00ドルと2日続伸し、40000ドルの大台に迫り、S&P500も1.17%高の5308.15ポイントと2日続伸し、初めて終値で5300ポイントを突破した。ハイテク株主体のナスダック総合は1.40%高と大幅3日続伸となった。引け後の動きではシスコ・システムズが予想を上回る決算を発表し、株価は時間外で5%近く上昇した。

 今晩は利下げ期待を背景に引き続き堅調か。CPIの結果を受けてCEMのフェド・ウォッチの9月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率は前日の65%から76%に上昇し、年内2回の利下げ確率も57%から69%に上昇した。投資家の不安心理を示すVIX指数が12.45ポイントと1月11日以来の低水準となるなどセンチメントも大きく改善した。主要3指数がそろって最高値を更新したことで利益確定売りが強まることも予想されるものの、利下げ期待やセンチメントの改善を追い風に買いが優勢の展開が期待できそうだ。

 今晩の米経済指標・イベントは4月住宅着工件数、新規失業保険申請件数、5月フィラデルフィア連銀業況指数、4月鉱工業生産など。このほか、バーFRB副議長の議会証言のほか、バーキン米リッチモンド連銀総裁、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、メスター米クリーブランド連銀総裁、ボスティック米アトランタ連銀総裁の講演なども予定されている。企業決算は寄り前にウォルマート、ディア、引け後にテイクツー・インタラクティブなどが発表予定。(執筆:5月16日、14:00)
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