予想とまとめ

今日の為替市場のまとめ

【欧州時間の振返り】8日 金利上昇・ドル高・円安
2025/05/09 03:25
8日終値:9日3時時点
ドル・円相場:1ドル=145.71円(8日15時時点比△1.79円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=163.58円(△0.91円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1226ドル(▲0.0077ドル)
FTSE100種総合株価指数:8531.61(前営業日比▲27.72)
ドイツ株式指数(DAX):23352.69(前営業日比△236.73)
10年物英国債利回り:4.546%(△0.086%)
10年物独国債利回り:2.535%(△0.060%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

主な欧州経済指標
       <発表値>    <前回発表値>
3月独鉱工業生産
(前月比)   3.0%      ▲1.3%
(前年比)  ▲0.2%     ▲4.1%・改
3月独貿易収支
     211億ユーロの黒字 180億ユーロの黒字・改
スウェーデン中銀、政策金利
      2.25%で据え置き   2.25%
ノルウェー中銀、政策金利
      4.50%で据え置き   4.50%
英中銀(BOE)、政策金利
     4.25%に引き下げ    4.50%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

各市場の動き
・ドル円はしっかり。トランプ米大統領はこの日、英国との貿易協定で合意したと発表。米関税措置を巡る貿易相手国との交渉で初の合意が好感されると、ダウ平均は一時650ドル超上昇。米国株高によるリスク・オンの円売り・ドル買いが優勢になると、一時145.95円まで値を上げた。市場では「米英貿易合意が今後の貿易相手国との協定について指針となる可能性があり、注目が集まっていた。週末にスイスで開かれる予定の米中貿易協議への期待も高まった」との声が聞かれた。なお、トランプ大統領は「交渉がうまくいけば、対中関税を引き下げる可能性」「今すぐ株を買った方がいい」とも発言した。
 また、前日にはパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で早期利下げに慎重な姿勢を示唆。米早期利下げ観測が後退する中、米長期金利の上昇とともにドル買いが入りやすい面もあった。

・ポンドは荒い値動き。20時頃に一時1.3243ドルと日通し安値を付けたものの、23時過ぎには1.3345ドル付近まで上昇。ただ、2時30分前には1.3252ドル付近まで押し戻された。
 英中銀(BOE)はこの日、市場予想通り0.25%の利下げを発表したものの、同時に公表された議事要旨で2人が据え置きを主張していたことが明らかに。市場が見込んでいたほど利下げに前向きではないことが意識されるとポンド買い・ドル売りが入った。ただ、NY市場では米金利上昇に伴うドル買いが優勢となったため、戻りは鈍かった。

・ユーロドルは頭が重かった。21時30分過ぎに一時1.1320ドル付近まで値を戻したものの、アジア時間に付けた日通し高値1.1336ドルが目先レジスタンスとして意識されると上値が重くなった。トランプ米大統領が英貿易合意を発表し、米株買いを促すと米国株相場の上昇とともにドル買いが活発化。米長期金利の上昇も相場の重しとなり、一時1.1213ドルと日通し安値を更新した。

・ユーロ円は堅調。米国株相場や日経平均先物の上昇を背景に投資家のリスク志向が改善すると円売り・ユーロ買いが優勢となった。一時163.73円と本日高値を更新した。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比530円高の3万7670円まで上昇した。

・ロンドン株式相場は続落。関税交渉の進展を期待する買いが先行したものの、英中銀金融政策委員会(MPC)結果公表後に失速した。
 BOEはこの日、市場予想通り0.25%の利下げを発表したものの、同時に公表された議事要旨で2人が据え置きを主張していたことが明らかになると、追加利下げ観測が後退。英長期金利の上昇とともに株売りが優勢となった。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに反発。米関税政策を巡る協議が進展するとの期待から独株にも買いが広がった。個別ではハイデルベルク・マテリアルズ(4.80%高)やザランド(4.49%高)、ラインメタル(4.13%高)などの上昇が目立った。

・欧州債券相場は下落。BOEが利下げを慎重に進めるとの見方が英国債の売りを促した。
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