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ドル・円相場:1ドル=145.13円(前営業日比▲0.16円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.62円(▲0.17円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1480ドル(横ばい)
ダウ工業株30種平均:42171.66ドル(▲44.14ドル)
ナスダック総合株価指数:19546.27(△25.18)
10年物米国債利回り:4.39%(横ばい)
WTI原油先物7月限:1バレル=75.14ドル(△0.30ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=3408.1ドル(△1.2ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
主な米経済指標
<発表値> <前回発表値>
MBA住宅ローン申請指数
(前週比) ▲2.6% 12.5%
5月米住宅着工件数
125.6万件 139.2万件・改
建設許可件数
139.3万件 142.2万件・改
前週分の米新規失業保険申請件数
24.5万件 25.0万件・改
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利
4.25-4.50%で据え置き 4.25-4.50%
4月対米証券投資動向
短期債を含む ▲142億ドル 2531億ドル・改
短期債を除く ▲78億ドル 1624億ドル・改
※改は改定値、▲はマイナスを表す。
各市場の動き
・ドル円は4日ぶりに反落。トランプ米大統領が「イランからの接触があった」「イランは交渉を望んでいる」などと発言すると、中東情勢を巡る過度な警戒が後退。原油先物価格が失速し、米国株相場が上昇、全般ドル売りが優勢となった。
米連邦準備理事会(FRB)は今日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通り政策金利を4.25-4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「経済の見通しを巡る不確実性は低下したものの、依然として高い」との見解が示され、「失業率とインフレ率の上昇リスクが高まった」との文言を削除した。
同時に公表されたFOMCメンバーの金利見通し(ドット・プロット)では、2025年末時点の中央値が3.875%で据え置かれ、年内の利下げ回数が2回と前回の想定が維持された。一方、26年・27年末時点の金利見通しは上方修正された。
FOMC結果公表直後はドル売りで反応し一時144.34円と日通し安値を付けたが、すぐに持ち直した。パウエルFRB議長が会見で「労働市場の状況は引き続き堅調」「調整を行う前に、より詳細な情報が得られるまで待つのが適切」「労働市場は利下げを強く求めていない」と述べ、改めて早期利下げに慎重な見方を示したことから、全般ドルを買い戻す動きが広がった。4時30分前には145.23円付近まで値を上げた。
・ユーロドルは横ばい。トランプ米大統領の発言が伝わると、足もとで進んでいた「株安・原油高・ドル高」を巻き戻す動きが優勢となり、一時1.1530ドルと日通し高値を更新した。
ただ、パウエルFRB議長がFOMC後の記者会見で利下げを急がない姿勢を示すと全般ドル買いが優勢に。一時4.33%台まで低下した米10年債利回りが4.40%台まで上昇したことも相場の重しとなり、4時過ぎに1.1461ドルと日通し安値を付けた。
・ユーロ円は続落。ただ、NY市場に限れば狭い範囲内での推移にとどまった。ドル相場となったためユーロ円自体は方向感が出にくい状況だった。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は小幅ながら続落。トランプ米大統領の発言を受けて中東情勢を巡る過度な警戒が後退すると買いが先行したものの、終盤失速した。パウエルFRB議長がFOMC後の記者会見で利下げを急がない姿勢を示したことから売りが強まった。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小反発した。
・米国債券相場で長期ゾーンは横ばい。FOMC結果公表直後は買いが入ったものの、パウエルFRB議長が会見で利下げを急がない姿勢を示すと一転売りが優勢となり値を消した。
・原油先物相場は続伸。イスラエル・イラン紛争の激化懸念を背景とし、76ドル前半まで買いが先行。しかしながら、トランプ米大統領が「イランは交渉を望んでいる」などと発言すると、過度な警戒感の後退で73ドル割れまで急落した。もっともその後、核交渉の仲介国オマーンにイラン交渉団が到着したとの報道が否定されると、中東情勢の先行き不透明感の深まりで75ドル台を回復して終えた。
・金先物相場は小幅に反発。為替市場がドル高に振れた場面では、割高感が生じた「ドル建てで取引される金」に売りが入ったものの、一転ドル安に傾くとともに下げ渋った。FOMCの結果公表を控え、一巡後は様子見ムードが広がった。