株式明日の戦略-売りをこなしてプラスで終了、半導体株の注目度が高まる

 18日の日経平均は小幅続伸。終値は1円高の32042円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1184/値下がり582。米長期金利の大幅上昇を受けて、みずほFG、三井住友、三菱UFJなど銀行株が強い動き。日経記事からマイナス金利解除が意識され、コンコルディア、京都FG、東京きらぼしなど地銀株にも資金が向かった。INPEXや三井物産など、市況関連の一角が大幅高。米国ではエヌビディアが大幅安となったが、レーザーテックや東京エレクトロンなど国内半導体株には、これをネガティブ視することなく買われた銘柄が多かった。上方修正を発表したハピネットが急伸。スポーツ型アミューズメントパーク運営企業の子会社化を発表したハイアス・アンド・カンパニーがストップ高となった。

 一方、海運株の川崎汽船や日本郵船が軟調。第一三共、中外製薬、武田など、薬品株に強めに売られるものが多かった。米金利の上昇を嫌気して、三菱地所や東急不動産など大手デベロッパーが軒並み安。前期の見通しを引き下げたアドバンスクリエイトが急落した。

 日経平均はマイナス圏で推移する時間の方が長かったが、終値ではプラスを確保した。かつての人気銘柄ソシオネクストの急騰が後場のセンチメント改善につながったが、それをお膳立てするかのように、前場のうちからレーザーテックなど半導体株に買いが入っていた。半導体株は最近、グロース株の中でも特殊な動きをしており、米国の長期金利が上昇してもきょうのように買われることもある。売買代金ランキングではレーザーテックが1位、ソシオネクストが2位となったが、これらの売買が盛り上がってくると、個人投資家の物色意欲が刺激されやすい。

 米国では本日、テスラやネットフリックスが決算を発表予定であることから、あすの東京市場ではグロース株の注目度が高まると思われる。好内容が確認できれば、半導体株はグロース株の筆頭格として、マーケット内での存在感を一段と高めることになるだろう。


(小針)
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