株式明日の戦略-先の期待と不安の両方が後退、年内最終週は方向感が出づらいか
22日の日経平均は小幅反発。終値は28円高の33169円。米国株高を受けて、寄り付きは3桁の上昇。ただ、開始直後に上げ幅を200円超に広げた後は上値が重くなった。買い一巡後は、上げ幅を縮めてはやや戻し、しばらく横ばいで推移して後場に入って再び上げ幅を縮小と、値を消す流れが継続。一度も下げに転じることはなかったものの、小幅な上昇かつ安値圏で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆4000億円。業種別では海運、銀行、パルプ・紙などが上昇した一方、不動産、輸送用機器、その他製品などが下落した。上方修正と増配を発表した日機装<6376.T>が大幅上昇。反面、社長交代を発表した三菱ケミカルグループ<4188.T>が、後場に入ってマイナス圏に沈んで下げ幅を広げた。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1268/値下がり353。海運株が強く、川崎汽船が全市場の売買代金2位となる大商いで4.2%高。同社と日本郵船が上場来高値を更新し、商船三井は年初来高値を更新した。金融緩和の早期解除観測を手がかりに三菱UFJや三井住友など銀行株が買いを集め、証券会社が投資判断を引き上げた九州FGが急伸した。上方修正を発表した藤田観光が大幅高。東京海上日動との協業開始を発表したQPS研究所がストップ高となった。
一方、ファーストリテイリング、アドバンテスト、ソニーGなどグロース系の銘柄の一角が軟調。トヨタは子会社の不正を嫌気した売りが続いた。ネクソンやコーエーテクモなどゲーム株が大幅安。中国がオンラインゲームに対する管理を強化すると伝わったことが売り材料になったとの見方があった。サイボウズは業績見通しが市場の期待に届かず、10%を超える下落となった。
本日、グロース市場に新規上場したヒューマンテクノロジーズは、公開価格割れからのスタートとなったものの、終値は初値を上回った。スタンダード市場に新規上場した早稲田学習研究会は、公開価格を上回って始まり、終値も初値を上回った。
日経平均は小幅高。値上がり銘柄は1000を超えており、明らかに指数の上値が重い中でも崩れる銘柄は少なかった。一方、これだけの銘柄が上がってもアンバランスな状況は修正されず、かろうじてプラスを維持した程度にとどまった。来週の暴落懸念と年初来高値更新期待の両方が後退した1日。年内最終週はあえてトレードをするのであれば、下がれば買い、上がれば売りの逆張りで臨む戦略が有効だろう。
【来週の見通し】
方向感に欠ける展開か。年内最終週でまるまる5営業日あるが、材料は乏しい。月曜25日はクリスマスで米国含めて休場が多い。週初から薄商いが予想され、日増しに閑散ムードが強まってくるだろう。米国株が強く為替が落ち着いていれば、年初来高値(33753.33円。7/3)を更新しても不思議はない。ただ、来年の東京市場のスタートは1月4日の木曜で、市場の空白の間の為替リスクは警戒されることから、高くなれば売りも出てくると思われる。一方、米国の利下げ期待が高まっていることから、大きく下げるような場面があれば、下値では買いが入ると期待できる。楽観、悲観、どちらにも傾くことなく、週を通してはあまり水準が変化しないと予想する。
東証プライムの売買代金は概算で3兆4000億円。業種別では海運、銀行、パルプ・紙などが上昇した一方、不動産、輸送用機器、その他製品などが下落した。上方修正と増配を発表した日機装<6376.T>が大幅上昇。反面、社長交代を発表した三菱ケミカルグループ<4188.T>が、後場に入ってマイナス圏に沈んで下げ幅を広げた。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1268/値下がり353。海運株が強く、川崎汽船が全市場の売買代金2位となる大商いで4.2%高。同社と日本郵船が上場来高値を更新し、商船三井は年初来高値を更新した。金融緩和の早期解除観測を手がかりに三菱UFJや三井住友など銀行株が買いを集め、証券会社が投資判断を引き上げた九州FGが急伸した。上方修正を発表した藤田観光が大幅高。東京海上日動との協業開始を発表したQPS研究所がストップ高となった。
一方、ファーストリテイリング、アドバンテスト、ソニーGなどグロース系の銘柄の一角が軟調。トヨタは子会社の不正を嫌気した売りが続いた。ネクソンやコーエーテクモなどゲーム株が大幅安。中国がオンラインゲームに対する管理を強化すると伝わったことが売り材料になったとの見方があった。サイボウズは業績見通しが市場の期待に届かず、10%を超える下落となった。
本日、グロース市場に新規上場したヒューマンテクノロジーズは、公開価格割れからのスタートとなったものの、終値は初値を上回った。スタンダード市場に新規上場した早稲田学習研究会は、公開価格を上回って始まり、終値も初値を上回った。
日経平均は小幅高。値上がり銘柄は1000を超えており、明らかに指数の上値が重い中でも崩れる銘柄は少なかった。一方、これだけの銘柄が上がってもアンバランスな状況は修正されず、かろうじてプラスを維持した程度にとどまった。来週の暴落懸念と年初来高値更新期待の両方が後退した1日。年内最終週はあえてトレードをするのであれば、下がれば買い、上がれば売りの逆張りで臨む戦略が有効だろう。
【来週の見通し】
方向感に欠ける展開か。年内最終週でまるまる5営業日あるが、材料は乏しい。月曜25日はクリスマスで米国含めて休場が多い。週初から薄商いが予想され、日増しに閑散ムードが強まってくるだろう。米国株が強く為替が落ち着いていれば、年初来高値(33753.33円。7/3)を更新しても不思議はない。ただ、来年の東京市場のスタートは1月4日の木曜で、市場の空白の間の為替リスクは警戒されることから、高くなれば売りも出てくると思われる。一方、米国の利下げ期待が高まっていることから、大きく下げるような場面があれば、下値では買いが入ると期待できる。楽観、悲観、どちらにも傾くことなく、週を通してはあまり水準が変化しないと予想する。