週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、方向感探る展開か

◆ポンド、方向感を探る展開か
◆ポンド、英中銀声明はハト派寄りに、追加引き締め余地の文言が削除
◆加ドル、12月雇用統計に注目、改善しなければ早期利下げ観測も

予想レンジ
ポンド円 183.00-190.00円
加ドル円 107.00-111.00円

2月5日週の展望
 ポンドは英金融イベントを通過し、暫く方向感を探る展開となりそうだ。英中銀(BOE)は1日、金融政策委員会(MPC)で政策金利の5.25%据え置きを決定した。2008年以来の高水準での金利据え置きは4会合連続。注目されたMPC委員9名による投票は、6名が金利据え置きを支持した。その中には過去3会合連続で利上げを訴えたグリーン委員も含まれる。他1名が前回据え置きから0.25ポイント利下げ、逆に2名がこれまで通り利上げを主張。一部報道によれば、2008年以降で最も意見が分かれた会合とされ、金融政策の先行きに不透明感が強まった。

 もっとも、声明文では追加利上げ余地を示唆する表現が削除された。また、「相当な期間金融引き締めに重きを置くべき」とする表現も和らいだ。四半期ごとの金融政策報告書でも、2024年インフレ率見通しを前回3.25%から2.75%へと下方修正。ベイリーBOE総裁は、「目標の2%までインフレ率が低下する証拠がまだ必要」としながらも、利下げを検討していることを認めている。英中銀の次の一手は「利下げ」に絞られたなかで、ポンドの上値は追いづらくなるかもしれない。

 加ドルは、週前半は2日の12月米雇用統計を受けた市場センチメントを持ち越した動きが予想される。米雇用データ次第ではあるが、米連邦公開市場委員会(FOMC)後に後退した早期の米利下げ観測に変化があるのかに注目したい。

 カナダ発の注目材料としては、週末9日発表の1月雇用統計だろう。前回12月分では、失業率が5.8%と若干ながら予想より良かったものの、約2年ぶりの高い水準で改善には至っていない。また、新規雇用者数が微増に留まり、市場の見込みを大きく下回った。内訳は正規雇用者数が2万人以上も減少しており、非正規の増加に助けられた形だ。今回もさえない結果となれば、低下していた「4月会合での利下げ織込み度」が再び上昇に転じる可能性がある。

 また、トルドー加首相は今年11月に行われる米大統領選挙について、共和党候補戦を有利に進めているトランプ前大統領が勝利すれば「カナダにとって一定の予測不可能性を意味する」と述べた。まだ仮定の話ではあるものの、カナダにとって最大の輸出相手国が保護主義に走る可能性があるリーダーを選ぶようだと、加ドルにとってはネガティブと受けとめられそうだ。

1月29日週の回顧
 ポンドは対円では週初の188円前半から売り先行。月末に絡んだ円買いや英中銀の政策発表を控えた持ち高調整などに押され、185円前半まで下落した。ただ一巡後は、ドル安の流れを受け対ドルで1.26ドル前半から1.27ドル半ばまで切り返したことにつれ、対円でも持ち直した。

 加ドルは対円では110円前半で上値を抑えられ108円後半まで売られた。月末のロンドンフィキシングに向けて円買いが持ち込まれ、その後の戻りも鈍いままだった。米金利動向を眺めながら、対ドルでは1.34加ドルを挟み上下した。(了)

(小針)
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