ロンドン為替見通し=エルダーソンECB専務理事とラムズデンBOE副総裁の講演に注目

 本日のロンドン為替市場のユーロドルは、タカ派のエルダーソン欧州中央銀行(ECB)専務理事講演に注目する展開となる。
 ポンドドルはラムズデン英中銀(BOE)副総裁の講演で、ベイリーBOE総裁の議会でのハト派的な発言に対する見解を見極める展開となる。

 エルダーソンECB専務は、先日、「われわれはインフレ率を目標の2%まで下げる決意であり、順調に進んでいる」と述べている。すなわち、昨日ラガルドECB総裁が「インフレ率低下は続くだろうが、それが2%目標の持続的な達成につながるという確信を政策委員会は必要としている」と述べたように、「確信」が得られるまでは利下げ開始はないということであり、本日の講演でも同様の見解が予想される。

 ラムズデンBOE副総裁は、かつて「インフレ率を目標の2%に戻すには、金融政策を長期にわたって制限的にする必要がありそうだ」と述べている。ベイリーBOE総裁の議会証言「市場が織り込む年内の利下げ見通しは理不尽なものではない。当局は利下げを開始する前にインフレ率が目標の2%に達するのを待つ必要はない」に対する見解に注目しておきたい。

 また、3月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:▲29.0)や2月仏消費者信頼感指数(予想:92)では、ユーロ圏経済がリセッション(景気後退)に陥る懸念が高まりつつある中で、独仏の消費者レベルでの景況感を見極めることになる。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0902ドル(日足一目均衡表・雲の下限)
・ユーロ円:164.43円(ピポット・レジスタンス2)
・ポンドドル:1.2772ドル(2/2高値)
・ポンド円:191.92円(ピポット・レジスタンス2)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0762ドル(2/20安値)
・ユーロ円:162.32円(日足一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.2573ドル(200日移動平均線)
・ポンド円:189.67円(日足一目均衡表・転換線)


(山下)
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