ニューヨーク外国為替市場概況・24時 ユーロドル、底堅い

 7日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは底堅い。24時時点では1.0915ドルと22時時点(1.0894ドル)と比べて0.0021ドル程度のユーロ高水準だった。欧州中央銀行(ECB)はこの日の定例理事会で、市場予想通り政策金利を4.50%で据え置くことを決めたと発表。声明では「前回理事会以降、インフレはさらに低下した」としたうえで、今年のインフレ率見通しを従来の2.7%から2.3%に下方修正した。ECBの利下げ観測が高まると全般ユーロ売りが先行し、23時前に一時1.0868ドルと日通し安値を付けた。なお、短期金融市場では年内に想定される利下げ幅が1%と0.25%の利下げが4回実施されることを織り込んだ。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。ラガルドECB総裁が理事会後の会見で「インフレに関する確信は十分ではない」「ECBの景気抑制的な政策の時期は当面続くだろう」「6月にはさらにデータが得られると幅広い合意」などと発言したことを受けた。24時前には1.0919ドルと日通し高値を更新した。

 ドル円は下値が堅い。24時時点では148.12円と22時時点(147.83円)と比べて29銭程度のドル高水準だった。18-19日の日銀金融政策決定会合に関する一部報道や中川順子日銀審議委員の発言などで、日銀の早期政策修正観測が高まる中、NY勢参入後も円買い・ドル売りが進行。22時30分前に一時147.59円と2月2日以来の安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり148.22円付近まで持ち直した。一時は4.0498%前後と2月5日以来の低水準を付けた米10年債利回りが上昇に転じたことなどが相場を下支えした。

 ユーロ円は24時時点では161.68円と22時時点(161.05円)と比べて63銭程度のユーロ高水準。22時30分過ぎに一時160.56円と2月12日以来の安値を付けたものの、24時前には161.73円付近まで値を戻した。ラガルドECB総裁の発言やドル円の下げ渋りを受けた。

本日これまでの参考レンジ
ドル円:147.59円 - 149.38円
ユーロドル:1.0868ドル - 1.0919ドル
ユーロ円:160.56円 - 162.85円


(中村)
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