東京為替見通し=ドル円、2月CPIを見極めた後は円買い介入の可能性に要警戒か

 21日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、好調な米国経済指標を受けて151.75円まで上昇した。ユーロドルは米金利上昇や米経済指標の上振れを受けて1.0856ドルまで下落した。ユーロ円は欧州序盤の高値165.34円から164.57円付近まで反落した。ポンドドルは、ベイリーBOE総裁が利下げの可能性を示唆したことで、1.2651ドルまで下落した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、2月全国消費者物価指数(CPI)を見極めた後は、引き続き本邦通貨当局のドル売り・円買い介入の可能性に警戒する展開が予想される。

 8時30分に発表される2月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く総合)は、エネルギーの激変緩和措置のベース効果により前年比+2.8%程度まで上昇すると予想されている。
 そして、ドル円が円安気味に推移した場合、輸入物価上昇の価格転嫁による物価上昇圧力「第1の力」が再浮上する可能性が高まることで、インフレへの警戒感が台頭する。
 植田日銀総裁は、物価を押し上げる主役が「第1の力」から「第2の力」に徐々にバトンタッチし、賃金と物価の好循環が強まっていく姿をメインシナリオと考えている。輸入物価が上昇した場合、大幅な賃上げにも関わらず、実質賃金がプラスに浮上する可能性が低下することになるため、円安による輸入物価の抑制は喫緊の課題となる。

 すなわち、円安を抑制するために、20日のニューヨーク市場で話題になった観測報道「日銀の追加利上げ『10月』、『7月』観測」が現実味を帯びることになる。
 植田日銀総裁は、先日、「賃金上昇を反映する形でサービス価格が緩やかに上昇する姿は続いている。そういう意味でデフレではなくインフレの状態にある」と述べていた。

 2022年秋の本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入は、投機的な円売り圧力やボラティリティーの上昇を抑制することが大義名分となっていた。

 現状のドル円のボラティリティーを示唆するボリンジャー・バンド+2σは152.48円付近、3月12日時点の投機筋の円売りポジションを示唆するIMM円売り持ち高は102322枚となっている。

■2022年9月22日(木)の第1弾の円買い介入(2兆8382億円)
・介入時間帯:日本時間17時半頃(アジア・東京勢が退場し、欧州勢が参入し始めた頃)
・IMM円売り持ち高:81280枚(※9/20)
・ドル円:高値145.90円から安値140.36円まで、5.54円(3.8%)下落した。
・ボリンジャー・バンド+2σ:146.12円

■2022年10月21日(金)の第2弾の円買い介入(5兆6202億円)
・介入時間帯:日本時間23時半頃(欧州勢が退場し、NY勢が参入し始めた頃)
・IMM円売り持ち高:94336枚(※10/18)
・ドル円:高値151.95円から安値146.23円まで、5.72円(3.8%)下落した。
・ボリンジャー・バンド+2σ:150.39円





(山下)
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