ユーロドル、一転下落 米利下げ開始時期が後ずれするとの観測は根強い

 ユーロドルは一転下落。3月米卸売物価指数(PPI)の下振れを受けてドル売りが先行すると一時1.0757ドルと日通し高値を付けたものの、米利下げ開始時期が後ずれするとの観測が根強い中、ドル売りの勢いは長続きしなかった。米長期金利が上昇に転じるとドル買いが優勢となり、一時1.0708ドルの日通し安値まで押し戻された。
 なお、欧州中央銀行(ECB)は「インフレが持続的に収まるとの確信を得られれば、金利引き下げが適切になる」と表明し、今後の利下げ転換を示唆した一方、「今後の政策金利の水準はデータ次第」「特定の金利軌道を事前に確約しない」と説明した。また、ラガルドECB総裁は理事会後の会見で「データを得るまで政策に関していかなる路線にもコミットすることはできない」「ディスインフレが継続すれば、金利の道筋に反映させる」などと話した。

(中村)
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