NY株見通し-上値の重い展開か 経済指標は2Q GDP改定値、新規失業保険申請件数など

 今晩は上値の重い展開か。昨日は早期利下げ期待が後退する中、米10年債利回りが前日に続いて上昇したことが嫌気され主要3指数がそろって下落。ダウ平均は411.32ドル安(-1.06%)と2日続落し、S&P500とナスダック総合はそれぞれ0.74%安、0.58%安と、ともに3日ぶりに反落した。S&P500採用の444銘柄が下落し、S&P500の全11セクターが下落するなどほぼ全面安となった。ただ、5月月初来ではダウ平均が1.65%高とプラス圏を維持したほか、S&P500が4.59%高、ナスダック総合が8.06%高とともに大幅反発ペースとなった。引け後の動きでは、2-4月期の売上高が予想を下回り、5‐7月期の売上高と利益見通しも予想を下回ったセールスフォースが時間外で16%安と急落した。

 今晩は上値の重い展開か。先週まで主要3指数がそろって史上最高値更新を続け高値警戒感が強まる中、早期利下げ期待の後退や米10年債利回りの上昇が足もとの株価の重しとなっている。昨日引け後に決算を発表したセールスフォースが急落したこともセンチメントの悪化につながりそうだ。週末金曜日には米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注目する4月個人消費支出(PCE)価格指数の発表もあり、重要指標の発表を控えて様子見姿勢も強まりそうだ。

 今晩の米経済指標・イベントは1-3月期GDP改定値、新規失業保険申請件数など。このほか、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁やローガン米ダラス連銀総裁の講演も予定されている。企業決算は寄り前にダラー・ゼネラル、ベストバイ、引け後にコストコ・ホールセール、アルタ・ビューティーなどが発表予定。(執筆:5月30日、14:00)
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