NY株見通し-金融政策の見通しを巡り4月PCE 価格指数に注目

 今晩はインフレ指標に注目。昨日は決算やガイダンスが予想を下回ったセールスフォースが19.74%安と急落したことでそのほかのハイテク株も売られ、主要3指数がそろって下落した。S&P500の11セクターは不動産を筆頭に9セクターが上昇したものの、ITとコミュニケーションが大幅安となり、S&P500は0.60%安と2日続落。ハイテク株主体のナスダック総合も1.08%安と2日続落した。ダウ平均は330.06ドル安(-0.86%)と3日続落。セールスフォースが1銘柄でダウ平均を352ドル押し下げた。

 週初来ではダウ平均が2.45%安と2週続落ペースとなり、S&P500が1.31%安、ナスダック総合が1.09%安とともに6週ぶりの反落ペースとなった。5月月初来ではダウ平均が0.78%高とプラス圏を維持したほか、S&P500が3.97%高、ナスダック総合が6.89%高とともに4月の大幅安から反発ペースとなった。

 今晩は先行きの金融政策の見通しを巡り、寄り前に発表される米4月個人消費支出 (PCE) 価格指数に注目が集まる、米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として注目する4月PCE価格指数は前年比+2.7%と前月から横ばいが見込まれているが、変動の大きい食品、エネルギーを除くコア指数は同+2.7%と3月の+2.8%からわずかに鈍化が見込まれている。予想通りにコアPCE価格指数が鈍化すれば安心感が広がる一方、大きく上振れた場合はショック安に要警戒となる。

 今晩の米経済指標・イベントは4月個人所得・個人消費支出・個人消費支出 (PCE) 価格指数のほか、5月シカゴ地区購買部協会景気指数など。主要な企業の決算発表はなし。
(執筆:5月31日、14:00)
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