株式明日の戦略-反発し週間では大幅上昇、来週は米雇用統計を前に様子見か
28日の日経平均は反発。終値は241円高の39583円。米国株高を好感して、寄り付きから200円を超える上昇。主力大型株に強い買いが入り、前場では高く始まった後に一段と水準を切り上げた。10時にスタートした米大統領選候補者によるテレビ討論会はマーケットをかく乱する材料にはならなかったことから、11時近辺では上げ幅を400円超に広げた。
後場は週末を前に利益確定売りに押されて上げ幅を縮めた。前場で大きな貯金を作ったことから3桁高の状態はキープし、39500円を割り込んだところでは盛り返した。場中に上げた分は消失し、寄り付き(39593円)近辺で取引を終了。TOPIXは3月につけた年初来高値を上回る場面があった。新興銘柄は弱く、グロース250指数は下落した。
東証プライムの売買代金は概算で4兆2800億円。業種別では保険、銀行、海運などが上昇した一方、食料品、空運、電気・ガスなどが下落した。自己株取得を発表した大運<9363.T>が、一時ストップ高となるなど急騰。半面、東証が監理銘柄(確認中)に指定したENECHANGE<4169.T>が、場中は値が付かずストップ安比例配分となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり660/値下がり924と、日経平均は3桁の上昇となったものの、値下がり銘柄は多かった。三菱UFJが全市場の売買代金トップとなる大商いで3.9%高。三井住友やみずほFGも商いを伴って強い動きを見せており、銀行株に対する注目度が高まった。レーザーテックやアドバンテストなど半導体株の一角が大幅高。医療とAIを融合させるとの孫正義会長兼社長の会見内容が日経新聞で大きく取り上げられたソフトバンクGが買いを集めた
一方、前日に大きく上昇した日立が下落。北海道電力や中国電力など電力株が全般軟調となった。「紅麹」の健康被害に関する報道を受けて小林製薬が引け間際に急落。サンバイオ、ウェルスナビ、GNIなどグロース市場の主力銘柄が弱かった。業績関連のネガティブな材料を受けて、くら寿司や銚子丸が大きく値を崩した。
本日、グロース市場に新規上場したロゴスホールディングスは、公開価格と同値からスタートし、終値は初値を大きく下回った。
本日、財務省から神田真人財務官の退任と、後任が三村淳国際局長となることが発表された。神田財務官は為替の変動が大きくなった際に、その発言が注目されることが多かった。退任および後任の人事に関しては市場ではノーサプライズと受け止められている。
ドル円に関しては、週前半は160円に乗せそうで乗せないといった動きがしばらく続いたが、160円に乗せると難なく161円も超えてきた。日本株が崩れなかったことは安心材料。ただ、この近辺で止まらず162円、163円と円安が進んでしまうようだと、為替に対する警戒が高まってくる。ただ、FXなど為替をトレードする投資家からすれば、160円超えで円安が加速するというイメージを描きやすい。為替市場に投機的な資金が入りやすい状況になっていると思われるだけに、来週はドル円の動向に細心の注意を払う必要がある。
【来週の見通し】
小動きか。7月相場に入り、週末の5日には米6月雇用統計が発表される。足元でドル円が大きく円安に傾いているだけに、為替を刺激しやすい指標の発表を前にしては身構えることになるだろう。日経平均は4万円に近付いており、節目の近辺では戻り売りも出やすい。4万円を超えたとしても、いったんの到達感から上値は伸びづらいとみる。一方で、今週の動きが非常に強かったことから、大きく崩れる展開は想定しづらい。グロース株を買いづらくなればバリュー株、大型株を買いづらくなれば中小型株に資金がシフトするといったように、どこかが買われることで下値も限られるだろう。米国は木曜4日が休場。イギリスの選挙など相場をかく乱しそうな材料もあるが、週後半にかけて様子見姿勢が強まる可能性が高く、週間では水準が大きく変化しないと予想する。
後場は週末を前に利益確定売りに押されて上げ幅を縮めた。前場で大きな貯金を作ったことから3桁高の状態はキープし、39500円を割り込んだところでは盛り返した。場中に上げた分は消失し、寄り付き(39593円)近辺で取引を終了。TOPIXは3月につけた年初来高値を上回る場面があった。新興銘柄は弱く、グロース250指数は下落した。
東証プライムの売買代金は概算で4兆2800億円。業種別では保険、銀行、海運などが上昇した一方、食料品、空運、電気・ガスなどが下落した。自己株取得を発表した大運<9363.T>が、一時ストップ高となるなど急騰。半面、東証が監理銘柄(確認中)に指定したENECHANGE<4169.T>が、場中は値が付かずストップ安比例配分となった。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり660/値下がり924と、日経平均は3桁の上昇となったものの、値下がり銘柄は多かった。三菱UFJが全市場の売買代金トップとなる大商いで3.9%高。三井住友やみずほFGも商いを伴って強い動きを見せており、銀行株に対する注目度が高まった。レーザーテックやアドバンテストなど半導体株の一角が大幅高。医療とAIを融合させるとの孫正義会長兼社長の会見内容が日経新聞で大きく取り上げられたソフトバンクGが買いを集めた
一方、前日に大きく上昇した日立が下落。北海道電力や中国電力など電力株が全般軟調となった。「紅麹」の健康被害に関する報道を受けて小林製薬が引け間際に急落。サンバイオ、ウェルスナビ、GNIなどグロース市場の主力銘柄が弱かった。業績関連のネガティブな材料を受けて、くら寿司や銚子丸が大きく値を崩した。
本日、グロース市場に新規上場したロゴスホールディングスは、公開価格と同値からスタートし、終値は初値を大きく下回った。
本日、財務省から神田真人財務官の退任と、後任が三村淳国際局長となることが発表された。神田財務官は為替の変動が大きくなった際に、その発言が注目されることが多かった。退任および後任の人事に関しては市場ではノーサプライズと受け止められている。
ドル円に関しては、週前半は160円に乗せそうで乗せないといった動きがしばらく続いたが、160円に乗せると難なく161円も超えてきた。日本株が崩れなかったことは安心材料。ただ、この近辺で止まらず162円、163円と円安が進んでしまうようだと、為替に対する警戒が高まってくる。ただ、FXなど為替をトレードする投資家からすれば、160円超えで円安が加速するというイメージを描きやすい。為替市場に投機的な資金が入りやすい状況になっていると思われるだけに、来週はドル円の動向に細心の注意を払う必要がある。
【来週の見通し】
小動きか。7月相場に入り、週末の5日には米6月雇用統計が発表される。足元でドル円が大きく円安に傾いているだけに、為替を刺激しやすい指標の発表を前にしては身構えることになるだろう。日経平均は4万円に近付いており、節目の近辺では戻り売りも出やすい。4万円を超えたとしても、いったんの到達感から上値は伸びづらいとみる。一方で、今週の動きが非常に強かったことから、大きく崩れる展開は想定しづらい。グロース株を買いづらくなればバリュー株、大型株を買いづらくなれば中小型株に資金がシフトするといったように、どこかが買われることで下値も限られるだろう。米国は木曜4日が休場。イギリスの選挙など相場をかく乱しそうな材料もあるが、週後半にかけて様子見姿勢が強まる可能性が高く、週間では水準が大きく変化しないと予想する。