欧州マーケットダイジェスト・1日 株安・金利低下・円底堅い

(1日終値:2日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=149.73円(1日15時時点比▲0.01円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=161.58円(▲0.54円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0791ドル(▲0.0035ドル)
FTSE100種総合株価指数:8283.36(前営業日比▲84.62)
ドイツ株式指数(DAX):18083.05(▲425.60)
10年物英国債利回り:3.882%(▲0.088%)
10年物独国債利回り:2.244%(▲0.060%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
7月英ネーションワイド住宅価格
(前月比)   0.3%       0.2%
7月仏製造業PMI改定値
        44.0       44.1
7月独製造業PMI改定値
        43.2       42.6
7月ユーロ圏製造業PMI改定値
        45.8       45.6
7月英製造業PMI改定値
        52.1       51.8
6月ユーロ圏失業率
        6.5%      6.4%
英中銀(BOE)、政策金利
     5.00%に引き下げ    5.25%

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ドル円は戻りが鈍かった。アジア時間に一時148.51円と3月15日以来の安値を付けた反動で、海外勢が参入したあとは買い戻しが進んだ。22時過ぎには一時150.89円と日通し高値を更新した。
 ただ、買い戻しが一巡すると再び上値が重くなった。7月米ISM製造業景況指数が46.8と予想の48.8を下回り、6月米建設支出が前月比0.3%減と予想の0.2%増に反して減少したことが分かると円買い・ドル売りが進行。米長期金利の指標となる米10年債利回りが一時3.9627%前後と2月2日以来およそ半年ぶりの低水準を記録したことも相場の重しとなり、一時149.65円付近まで下押しした。

・ユーロドルは下落。ポンドドルの下落につれたユーロ売り・ドル買いが先行したほか、欧州株相場の下落を背景にリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出た。19時前には一時1.0778ドルと7月3日以来の安値を付けた。低調な米経済指標が相次ぐとユーロ買い・ドル売りが入り、一時1.0818ドル付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。ダウ平均が一時680ドル超下落するなど、米国株相場も軟調に推移したためリスク・オフのユーロ売り・ドル買いが出やすかった。

・ユーロ円は頭が重かった。アジア時間に一時160.89円と3月12日以来の安値まで下落した反動で買い戻しが先行。22時過ぎに一時162.89円と日通し高値を付けた。ただ、買い戻しが一巡すると次第に弱含んだ。米国株や日経平均先物の大幅下落に伴うリスク回避の円買い・ユーロ売りも入り、3時過ぎには161.40円付近まで下押しした。
 なお、ナイト・セッションの日経平均先物は大証終値比1530円安の3万6420円まで急落した。

・ポンドドルは不安定な値動き。英中銀(BOE)の金融政策公表を前に、利下げを期待した向きが先回りする形でポンド売りを進めると、19時前に一時1.2755ドルまで値を下げた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。BOEはこの日、4年5カ月ぶりの利下げに踏み切ったものの、金融政策委員会(MPC)内で票が割れたうえ、ベイリー総裁が「今後は慎重に動く」との考えを示したためポンドを買い戻す動きが広がった。低調な米経済指標が相次いだことも相場の支援材料となり、23時過ぎには1.2840ドル付近まで持ち直した。
 もっとも、欧米株価の下落に伴うリスク・オフのドル買いが優勢になると1.2736ドルと7月3日以来約1カ月ぶりの安値を付けた。

・ロンドン株式相場は反落。続伸して始まったものの、引けにかけては売りが強まり下げに転じた。BOEはこの日、0.25%の利下げを実施したものの、MPC内で票が割れたうえ、ベイリー総裁が「今後は慎重に動く」との考えを示したため株売りが広がった。米国株相場の下落も相場の重しとなった。

・フランクフルト株式相場は3日ぶりに大幅反落。日本株の急落や米国株の下落を受けて独株にも売りが波及した。個別ではDHLグループ(6.28%安)やコメルツ銀行(5.40%安)、エアバス(4.39%安)などの下げが目立ち、ザランド(3.08%高)などを除く35銘柄が下落した。

・欧州債券相場は上昇。株安を受けた。

(中村)
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