10日香港株=買い先行か、米株高を好感 中国の貿易統計に注目

 10日の香港市場は米株高の流れを引き継ぎ、買いが先行するか。ハンセン指数は前日まで5営業日続落し、終値ベースで8月15日以来、およそ3週間ぶりの安値圏で終えただけに、自律反発を狙った買いが入りやすい。米連邦準備理事会(FRB)は17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決めることがほぼ確実視されており、利下げ幅の予想は割れているものの、米金融緩和への期待が投資家心理を支えるだろう。

 一方、買い一巡後は上値の重い展開もあり得る。米国で11日に8月の消費者物価指数(CPI)、12日に8月の生産者物価指数(PPI)が発表される。FOMCでの利下げ幅をめぐり、この2指標が注目される。また、中国本土では今週末に8月の主要経済指標の発表が予定されている。内容を見極めたい投資家が積極的な売買を控える可能性がある。

 きょうは8月の中国の貿易統計が発表される。市場コンセンサス予想は米ドル建て輸出が6.5%増(7月実績は7.0%増)、輸入が2.0%増(同7.2%増)。結果によっては相場の波乱要因となる可能性もある。

 9日のNY市場でダウ平均は3営業日ぶりに反発。主力株を中心に見直し買いが入った。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は反発した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株ではHSBC(00005)、AIAグループ(01299)、アリババ集団(09988)が香港終値を上回った半面、テンセント(00700)が下回って引けた。

(小針)
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