ブラジル中銀、インフレ懸念で利上げ検討

 ブラジル中央銀行(BCB)のアナリストは、2024年末のインフレ予測を4.50%に引き上げ、BCBの目標上限に達した。この上方修正は干ばつの影響とレアルの下落が主な要因。9月のIPCAインフレ率は0.44%上昇し、電気料金と食品価格の上昇が影響した。

 財政の不確実性もインフレ期待を不安定にしており、政府は2024年のゼロ赤字目標達成を目指しているが、その信頼性に疑問が投げかけられている。また、次期BCB総裁ガリポロ氏の金融政策運営に対する不確実性も、わずかながらインフレ期待に影響を与えている。

 これらの要因により、BCBは11月6日の次回会合で政策金利を0.50%引き上げ11.25%にする可能性が高まっている。インフレ期待の上昇と供給ショック、財政政策の不確実性が、より引き締め的な姿勢を促すことが想定される。

(越後)
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