NYマーケットダイジェスト・17日 株続伸・金利低下・円安

(17日終値)
ドル・円相場:1ドル=149.21円(前営業日比△0.57円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=162.98円(△1.29円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.0922ドル(△0.0043ドル)
ダウ工業株30種平均:41841.63ドル(△353.44ドル)
ナスダック総合株価指数:17808.66(△54.57)
10年物米国債利回り:4.30%(▲0.01%)
WTI原油先物4月限:1バレル=67.58ドル(△0.40ドル)
金先物4月限:1トロイオンス=3006.1ドル(△5.0ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
       <発表値>   <前回発表値>
3月米ニューヨーク連銀製造業景気指数
        ▲20.0       5.7
2月米小売売上高
(前月比)   0.2%     ▲1.2%・改
(除く自動車) 0.3%     ▲0.6%・改
3月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数
         39        42

※改は改定値、▲はマイナスを表す。

(各市場の動き)
・ドル円は続伸。2月米小売売上高や3月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を下回ったことが分かると全般ドル売りが先行。21時30分過ぎに一時148.31円と日通し安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢に。2月米小売売上高については「国内総生産(GDP)算出に用いられる自動車や外食などを除いた指標(コントロールグループ)が比較的強い結果となった」との声が聞かれ、米長期金利の上昇とともに一転買い戻しが進んだ。23時前には一時149.10円とアジア時間の高値に面合わせした。
 NY午後に入ると、対欧州・オセアニア通貨などでドル売りが強まりドル円にも売りが波及。3月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数が予想を下回ったことや米長期金利が低下に転じたことも相場の重しとなり、0時30分過ぎには148.45円付近まで下押しした。
 もっとも、そのあとは米国株相場の上昇に伴う円売り・ドル買いが優勢に。アジア時間の高値149.10円や12日の高値149.19円を上抜けて一時149.28円まで上値を伸ばした。米長期金利が低下幅を縮めたことも相場を下支えした。

・ユーロドルも続伸。独財政拡大やウクライナの停戦協議進展への期待からユーロ買い・ドル売りが先行。この日発表の米経済指標が低調な内容となったこともドル売りを促し、前週末の高値1.0912ドルを上抜けて一時1.0929ドルまで値を上げた。
 ただ、11日の高値1.0947ドルが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。NY中盤以降は1.09ドル台前半でのもみ合いに終始した。

・ユーロ円も続伸した。安く始まったダウ平均が上昇に転じ、一時520ドル超上昇すると円売り・ユーロ買いがじわりと強まった。5時30分過ぎには163.05円と日通し高値を更新した。
 ユーロ円以外のクロス円も堅調だった。ポンド円は一時193.97円、豪ドル円は95.35円、NZドル円は86.90円、カナダドル円は104.52円、スイスフラン円は169.50円、南アフリカランド円は8.25円まで値を上げた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は続伸。2月米小売売上高は予想を下回ったものの、自動車を除く数値は市場予想に一致。また、GDP算出に用いられるコントロールグループが比較的強い結果となった。個人消費を巡る過度な懸念が和らぐと景気敏感株中心に買いが集まり、指数は一時520ドル超上昇した。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も続伸した。

・米国債券相場で長期ゾーンは反発。この日発表の米経済指標が低調な内容となったことを受けて買いが入った半面、米国株相場の上昇に伴う売りが出たため相場は大きな方向感が出なかった。18-19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に積極的な売買が手控えられた面もあったようだ。

・原油先物相場は続伸。中東地域の石油供給網の混乱懸念や中国の景気刺激策導入への期待を背景に買いが先行した。トランプ米大統領は15日にイエメンの親イラン武装組織フーシ派に対する大規模な攻撃を開始するよう米軍に命じ、中東の地政学リスクが警戒されている。

・金先物相場は5日続伸。先週末に清算値ベースで初の3000ドル台乗せを達成し、利益確定や持ち高調整の売りも見られたが、トランプ関税や地政学リスクの不確実性などへの警戒感が根強いことを支援材料に堅調地合いを維持。この日発表の2月米小売売上高や3月米ニューヨーク連銀製造業景気指数などの米指標が低調な結果になったことも買いを後押した。

(中村)
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