NY株式サマリー(23日)=ダウ419ドル高と続伸 米中関係改善期待で一時1000ドル超上昇

◆ダウ平均:39606.57 +419.59 +1.07%
◆S&P500:5375.86 +88.10 +1.67%
◆NASDAQ:16708.05 +407.63 +2.50%

 23日のNY株式相場は続伸。前日にトランプ米大統領がパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長を解任するつもりはないとしたことで、中央銀行の独立性が損なわれることへの警戒感が和らぐ中、米中貿易戦争の激化懸念が後退したことが追い風となった。トランプ米大統領は中国との貿易交渉により穏健な姿勢で臨む用意があるとし、現在145%の対中関税が大幅に下がることを示唆した。スコット・べッセント財務長官も米中両国が貿易に関して「ビッグ・ディール」に至る可能性があるとし、ウォールストリート・ジャーナルは、米政権が対中関税を50~65%に引き下げることを検討していると報じた。

 前日に1016ドル高と5営業日ぶりに大幅反発したダウ平均は上昇してスタートすると、一時1189ドル高まで上昇幅を拡大し、419.59ドル高(+1.07%)で終了。S&P500も一時3.44%高まで上昇後、1.67%高で終了し、ハイテク株主体のナスダック総合は4.48%高まで上昇後、2.50%高で終了した。S&P500の11セクターは生活必需品、エネルギーを除く9セクターが上昇。IT、一般消費財、コミュニケーションが2%超上昇し、資本財、金融も1%超上昇した。センチメントは改善。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日の30.57ポイントから28.45ポイントに低下した。

 米中貿易摩擦の緩和期待で中国のエクスポージャーが高いハイテク株が軒並み上昇。エヌビディアが3.86%高、アップルが2.43%高となったほか、テスラは前日引け後に発表した決算が予想を下回ったものの、マスク最高経営責任者(CEO)が政権での仕事を来月から大きく減らすとしたことも好感され5.37%高となった。決算発表銘柄は、決算が予想を悪化しなかったボーイングが6.06%高、通期業績見通しを据え置いたGEベルノバが3.07%高となった一方、決算が予想を下回ったエンフェーズ・エナジーが15.65%安と急落した。
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