ロンドン為替見通し=トランプ関税を巡る報道には依然注意、ポーランド大統領選も注目か
本日のロンドン為替市場では、トランプ関税を巡る報道に注意しながらの取引は変わらずか。欧州の経済指標では、改定値ではあるものの5月製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表予定。またポーランド大統領選の結果を受けた動きも注視したい。
トランプ米大統領は先週末、鉄鋼とアルミニウムに関する追加関税を25%から50%に引き上げると発表した。6月4日から実施するとしている。先週、トランプ大統領が対EU50%関税の延期を発表後、欧州連合(EU)と米国高官が鉄鋼を含めた複数の分野で協力する可能性を協議し、関税についても話し合ったことが報じられた。EUが振り回される展開ではあるが、今回の鉄鋼アルミ追加課税についてEUがどこまで強気で立ち向かうことができるかが注目される。
なお明日から2日間の予定で、経済協力開発機構(OECD)の閣僚級理事会がパリで開催予定。その場で米国側と各国・地域が貿易問題についても協議することが予想され、本日は会合を前にした高官発言には注意しておきたい。
5月製造業PMI改定値は、仏49.5/独48.8/ユーロ圏49.4,そして英が45.1の予想。速報値では仏とユーロ圏が予想より強かったものの、改善見込みだった英が逆に弱い結果だった。トランプ関税への警戒感が5月前半には緩んだものの、月末にかけて再び不透明感が高まったこともあり、予想からの下振れは念頭に入れておいたほうが良さそうだ。
他、ポーランド大統領選の結果も気にかけておくべきか。1日に行われた決選投票は大接戦となったが、愛国主義的な保守野党「法と正義」が推す反・欧州連合(EU)のナブロツキ氏が勝利と報じられた。対立候補のチャスコフスキ・ワルシャワ市長は、親EUで中道の政権与党「市民プラットフォーム」が支持母体。経済成長が著しく、また欧州の安全保障の面でも重要な役割を担うポーランドの大統領選への関心は高く、相場全般のリスクセンチメントに影響するかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドル、4月23日高値1.1440ドル
・ユーロスイスフラン、5月14日高値0.9421フラン
想定レンジ下限
・ユーロドル、ピボット・サポート2の1.1273
・ユーロスイスフラン、4月17日安値0.9263フラン
(小針)
トランプ米大統領は先週末、鉄鋼とアルミニウムに関する追加関税を25%から50%に引き上げると発表した。6月4日から実施するとしている。先週、トランプ大統領が対EU50%関税の延期を発表後、欧州連合(EU)と米国高官が鉄鋼を含めた複数の分野で協力する可能性を協議し、関税についても話し合ったことが報じられた。EUが振り回される展開ではあるが、今回の鉄鋼アルミ追加課税についてEUがどこまで強気で立ち向かうことができるかが注目される。
なお明日から2日間の予定で、経済協力開発機構(OECD)の閣僚級理事会がパリで開催予定。その場で米国側と各国・地域が貿易問題についても協議することが予想され、本日は会合を前にした高官発言には注意しておきたい。
5月製造業PMI改定値は、仏49.5/独48.8/ユーロ圏49.4,そして英が45.1の予想。速報値では仏とユーロ圏が予想より強かったものの、改善見込みだった英が逆に弱い結果だった。トランプ関税への警戒感が5月前半には緩んだものの、月末にかけて再び不透明感が高まったこともあり、予想からの下振れは念頭に入れておいたほうが良さそうだ。
他、ポーランド大統領選の結果も気にかけておくべきか。1日に行われた決選投票は大接戦となったが、愛国主義的な保守野党「法と正義」が推す反・欧州連合(EU)のナブロツキ氏が勝利と報じられた。対立候補のチャスコフスキ・ワルシャワ市長は、親EUで中道の政権与党「市民プラットフォーム」が支持母体。経済成長が著しく、また欧州の安全保障の面でも重要な役割を担うポーランドの大統領選への関心は高く、相場全般のリスクセンチメントに影響するかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドル、4月23日高値1.1440ドル
・ユーロスイスフラン、5月14日高値0.9421フラン
想定レンジ下限
・ユーロドル、ピボット・サポート2の1.1273
・ユーロスイスフラン、4月17日安値0.9263フラン
(小針)