欧州マーケットダイジェスト・9日 株安・金利低下・円もみ合い

(9日終値:10日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=144.46円(9日15時時点比△0.05円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.00円(△0.05円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1422ドル(横ばい)
FTSE100種総合株価指数:8832.28(前営業日比▲5.63)
ドイツ株式指数(DAX):24174.32(▲130.14)
10年物英国債利回り:4.632%(▲0.012%)
10年物独国債利回り:2.567%(▲0.009%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は方向感に乏しい展開だった。東京市場からの売りの流れが継続し、18時30分前に一時143.98円まで下落。前週末の5月米雇用統計をきっかけに上昇した分を全て吐き出す格好となった。
 ただ、144円割れの水準では押し目買いなどが入り、下げ渋る展開に。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.51%台まで上昇したことも相場を下支えし、22時30分前に一時144.77円付近まで値を戻した。
 もっとも、アジア時間に付けた日通し高値144.95円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。NY連銀が公表した期待インフレ率の低下を受けて米10年債利回りが4.46%台まで低下したことも相場の重し。
 そのあとはロンドンで開催される米中貿易協議の成り行きを見極めたいとの思惑から、徐々に値動きが鈍った。
 なお、ハセット米国家経済会議(NEC)委員長は「米中協議が順調に進めば、米国は輸出規制を解除する。米中協議での進展を間違いなく期待している」などと述べた。

・ユーロドルは一進一退。18時30分前に一時1.1439ドルと日通し高値を付けたものの、買い一巡後は徐々に弱含む展開に。米長期金利の上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出て22時30分前には一時1.1387ドルと日通し安値を付けた。
 ただ、前週末の安値1.1372ドルが目先サポートとして意識されると下げ渋った。米長期金利が低下に転じたことも相場を下支えし、1.1426ドル付近まで値を戻した。

・ユーロ円は下値が堅かった。19時30分過ぎに一時164.55円と本日安値を付けたものの、前週末の安値164.15円が目先サポートとして意識されると下げ渋った。2時30分過ぎには165.02円付近まで持ち直した。

・ロンドン株式相場は7日ぶりに小反落。米中貿易交渉の進展期待が投資家心理を支え、小幅ながら続伸して始まった。ただ、指数は約3カ月ぶりの高値水準をつけており、短期的な過熱感から利益確定目的の売りが出ると下げに転じた。

・フランクフルト株式相場は続落。ロンドンで開催される米中貿易協議の成り行きを見極めたいとの思惑から、積極的な買いは手控えられた。個別ではシーメンス・エナジー(2.86%安)やSAP(1.74%安)、バイヤスドルフ(1.34%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。株安を受けた。

(中村)
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