NYマーケットダイジェスト・10日 株高・円安

(10日終値)
ドル・円相場:1ドル=144.87円(前営業日比△0.30円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=165.51円(△0.39円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1425ドル(△0.0003ドル)
ダウ工業株30種平均:42866.87ドル(△105.11ドル)
ナスダック総合株価指数:19714.99(△123.75)
10年物米国債利回り:4.47%(横ばい)
WTI原油先物7月限:1バレル=64.98ドル(▲0.31ドル)
金先物8月限:1トロイオンス=3343.4ドル(▲11.5ドル)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な米経済指標)
特になし

(各市場の動き)
・ドル円は反発。米長期金利の指標となる米10年債利回りが4.43%台まで低下したことを受けて一時144.45円付近まで値を下げたものの、アジア時間に付けた日通し安値144.40円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。米10年債利回りが低下幅を縮小したことも相場を下支えし、1時30分過ぎには145.04円付近まで持ち直した。
 市場では「ロンドンで開催されている米中貿易協議の成り行きを見極めたいとの思惑が広がる中、警戒感よりは期待感の方がやや優勢となっており、リスク・オンの円売りも散見された」との声が聞かれた。なお、ラトニック米商務長官は「中国との協議は非常にうまく行っている」と述べ、「必要なら協議は明日11日まで続く可能性がある」と話した。

・ユーロドルは小幅ながら続伸。欧州市場序盤には一時1.1373ドルと日通し安値を付けたものの、6日の安値1.1372ドルがサポートとして働くと買い戻しが優勢に。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入り、22時過ぎには1.1448ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、6日の高値1.1457ドルが目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米長期金利が低下幅を縮めたことも相場の重し。

・ユーロ円は4日続伸。ドル円の持ち直しにつれた買いが入ったほか、米中貿易摩擦の緩和期待から米国株相場が小幅に上昇したことが相場の支援材料となった。4時過ぎには一時165.64円と日通し高値を付けた。

・米国株式市場でダウ工業株30種平均は反発。ロンドンで開催されている米中貿易協議の成り行きを見極めたいとの雰囲気が強い中、半導体やハイテク株の一角が買われ相場を押し上げた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は3日続伸し、2月20日以来約4カ月ぶりの高値で取引を終えた。テスラやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などの上昇が目立った。

・米国債券相場で長期ゾーンは横ばい。ロンドンで開催されている米中貿易協議の成り行きを見極めたいとの思惑から、大きな方向感は出なかった。明日11日の5月米消費者物価指数(CPI)を前に様子見ムードも広がった。

・原油先物相場は4日ぶりに小反落。米中協議はこの日に二日目を迎え、市場では懸念より期待感が優勢となっていることもあり、米中貿易摩擦の緩和期待で買いが先行するなど底堅い動きとなった。ただ、利益確定売りも見られ、小反落して取引を終えた。

・金先物相場は反落。米中協議への進展期待で投資家のリスク選好姿勢が優勢となり、利益確定売りが優勢となった。

(中村)
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