欧州マーケットダイジェスト・12日 株まちまち・金利低下・ドル安

(12日終値:13日3時時点)
ドル・円相場:1ドル=143.55円(12日15時時点比▲0.18円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=166.15円(△0.48円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=1.1574ドル(△0.0048ドル)
FTSE100種総合株価指数:8884.92(前営業日比△20.57)
ドイツ株式指数(DAX):23771.45(▲177.45)
10年物英国債利回り:4.477%(▲0.075%)
10年物独国債利回り:2.478%(▲0.057%)

※△はプラス、▲はマイナスを表す。

(主な欧州経済指標)
       <発表値>    <前回発表値>
4月英国内総生産(GDP)
(前月比)   ▲0.3%      0.2%
4月英鉱工業生産
(前月比)   ▲0.6%     ▲0.7%
(前年同月比) ▲0.3%     ▲0.7%
4月英製造業生産指数
(前月比)   ▲0.9%     ▲0.8%
4月英商品貿易収支
   232.06億ポンドの赤字 198.69億ポンドの赤字
4月英貿易収支
    70.26億ポンドの赤字 36.96億ポンドの赤字

※改は改定値を表す。▲はマイナス。

(各市場の動き)
・ユーロドルは底堅い動き。欧州中央銀行(ECB)による利下げ局面が終わりに近づいているとの見方が強まる中、この日もユーロ買いが進行。NYの取引時間帯に入り、5月米卸売物価指数(PPI)や前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容だったことが分かると全般ドル売りが活発化し、21時30分過ぎに一時1.1631ドルと2021年10月以来の高値を付けた。
 ただ、買い一巡後は徐々に上値を切り下げた。1.16台では戻り売りなどが出やすかったほか、米長期金利の低下が一服したことが相場の重しとなった。2時30分前には1.1564ドル付近まで下押しした。

・ドル円は弱含み。東京序盤からの弱い地合いを引き継いで円買い・ドル売りが先行。米関税政策への警戒が再び高まったほか、中東での地政学リスクの高まりも懸念されてリスク回避の円買い・ドル売りも入りやすかった。前日の5月米消費者物価指数(CPI)に続き、本日の5月米PPIが予想より弱い内容だったことが分かると一時143.19円と日通し安値を付けた。ただ、売り一巡後は買い戻しが優勢となり、143.90円付近まで下げ渋った。
 なお、「イスラエルは近日中の対イラン軍事行動を検討」との一部報道が伝わったほか、トランプ米大統領は「イスラエルの攻撃は差し迫っていないが、起こり得る」などと話した。

・ユーロ円は底堅い動き。東京午後に一時165.50円と日通し安値を付けたものの、前日の安値165.39円が目先サポートとして意識されると買い戻しが優勢に。ユーロドルの上昇につれた買いも入り、21時30分過ぎには166.74円と昨年7月以来の高値を付けた。ただ、ユーロドルの伸び悩むとユーロ円にも売りが出て166.12円付近まで下押しした。

・ロンドン株式相場は3日続伸し、史上最高値を更新した。中東の地政学リスクの高まりを嫌気した売りが出たものの、英利下げ期待を背景に買いが入ると持ち直した。ハルマやセイジ・グループなど情報技術セクターが買われたほか、BPやシェルなどエネルギー株が値上がりした。

・フランクフルト株式相場は5日続落。米関税政策への警戒が再び高まったほか、中東での地政学リスクの高まりが懸念されて売りが優勢となった。個別ではドイツテレコム(3.75%安)やザランド(3.18%安)、ボノビア(3.17%安)などの下げが目立った。

・欧州債券相場は上昇。米関税政策への警戒が再び高まったほか、中東での地政学リスクの高まりも意識された。

(中村)
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