ニューヨーク外国為替市場概況・12日 ドル円、続落

*文章を一部訂正いたしました。

 12日のニューヨーク外国為替市場でドル円は続落。終値は143.48円と前営業日NY終値(144.56円)と比べて1円08銭程度のドル安水準だった。前日の5月米消費者物価指数(CPI)に続き、本日の5月米卸売物価指数(PPI)が予想より弱い内容だったことが分かると全般ドル売りが先行。前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも弱い内容だったことも相場の重しとなり、21時30分過ぎに一時143.19円と日通し安値を付けた。
 ただ、売り一巡後は下げ渋る展開に。安く始まった米国株相場が持ち直したことなどが相場を下支えし、143.90円付近まで下げ幅を縮めた。
 なお、米関税政策への警戒が再び高まったほか、中東での地政学リスクが懸念されてダウ平均は一時250ドル超下落したものの、売り一巡後は買い戻しが優勢となり上げに転じた。

 ユーロドルは4日続伸。終値は1.1584ドルと前営業日NY終値(1.1487ドル)と比べて0.0097ドル程度のユーロ高水準となった。欧州中央銀行(ECB)による利下げ局面が終わりに近づいているとの見方が強まる中、この日もユーロ買いが先行。前日の米CPIと本日の米PPIの結果を踏まえ、「米国の物価上昇圧力は市場の警戒ほど高まっていない」との見方が広がると全般ドル売りが活発化した。21時30分過ぎには一時1.1631ドルと2021年10月以来の高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時97.60と22年3月以来の低水準を付けた。
 ただ、買い一巡後は伸び悩む展開に。1.16ドル台では戻り売りなどが出やすかったほか、米長期金利の低下が一服したことが相場の重しとなった。2時30分前には1.1564ドル付近まで下押しした。

 ユーロ円は小幅ながら6日続伸。終値は166.22円と前営業日NY終値(166.08円)と比べて14銭程度のユーロ高水準。ユーロドルの上昇につれた買いが先行すると一時166.74円と昨年7月以来の高値を付けたものの、ユーロドルの伸び悩むとユーロ円にも売りが出て166.12円付近まで下押しした。

本日の参考レンジ
ドル円:143.19円 - 144.57円
ユーロドル:1.1485ドル - 1.1631ドル
ユーロ円:165.50円 - 166.74円

(中村)
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