NYマーケットダイジェスト・11日 ナスダック年初来安値・金利上昇・ドル底堅い
(11日終値)
ドル・円相場:1ドル=145.86円(前営業日比△0.14円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=141.62円(△0.23円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9708ドル(△0.0006ドル)
ダウ工業株30種平均:29239.19ドル(△36.31ドル)
ナスダック総合株価指数:10426.19(▲115.91)
10年物米国債利回り:3.95%(△0.07%)
WTI原油先物11月限:1バレル=89.35ドル(▲1.78ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1686.0ドル(△10.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
特になし
(各市場の動き)
・ドル円は小幅ながら5日続伸。米ニューヨーク連銀が発表した9月の消費者期待調査で、1年先のインフレ期待が5.4%と前回の5.7%から低下し、1年ぶりの低水準を記録すると、米10年債利回りが3.86%台まで低下。全般ドル売りが優勢となり、2時前に一時145.43円と日通し安値を付けた。安く始まった米国株が持ち直したこともリスク・オフの巻き戻しによるドル売りを誘った。
ただ、ベイリー英中銀(BOE)総裁の発言をきっかけに米国株が失速し、米10年債利回りが上昇に転じると一転ドル買いが優勢に。4時過ぎには一時145.90円と9月22日に付けた24年ぶりの高値に面合わせした。
・ポンドドルは行って来いの展開。BOEはこの日、緊急措置として導入した一時的な超長期の国債買い入れに加えて、物価連動国債も買い入れ対象に加えると発表。英国債相場の下落(金利は上昇)が一服したことを手掛かりに全般ポンドを買い戻す動きが広がった。2時前には一時1.1180ドルまで値を上げた。
ただ、ベイリーBOE総裁が「市場への介入は一時的なもの、週末までに我々は手を引く」「(年金基金に対し)残されているのはあと3日」と述べ、国債購入は予定通り14日に終了するとの見通しを改めて表明すると、失望売りが膨らんだ。5時過ぎには1.0953ドルまで値を下げた。年金基金からは少なくとも今月末までの延長が求められていた。
・ユーロドルは5日ぶりに小反発。NY連銀が発表した1年先のインフレ期待が1年ぶりの低水準を付けたことが分かると、米長期金利の低下にとともにドル売りが先行。前日の高値0.9753ドルを上抜けて一時0.9775ドルまで上値を伸ばした。
ただ、ポンドドルの急落をきっかけに全般ドル買いが優勢になると0.9694ドル付近まで下押しした。
・ユーロ円も5日ぶりに小反発。一時は120ドル超下落したダウ平均が持ち直し、400ドル超上昇すると円売り・ユーロ買いが優勢に。前日の高値141.81円を上抜けて142.20円まで値を上げた。ただ、ベイリーBOE総裁の発言をきっかけにリスク・オフの動きが強まると141.44円まで上値を切り下げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日ぶりに反発。米長期金利の上昇を受けて株式の相対的な割高感が意識されると売りが先行し一時120ドル超下げた。ただ、足もとで相場下落が続いたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが入ると400ドル超上昇した。米NY連銀が発表した1年先のインフレ期待が1年ぶりの低水準を付けたことも投資家心理の改善につながった。
もっとも、ベイリーBOE総裁が緊急措置として導入した一時的な国債購入を予定通り14日に終了すると表明するとリスク・オフの動きが強まり、再び下げに転じる場面もあった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落し、2020年7月以来の安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは4日続落。米NY連銀が発表した1年先のインフレ期待が1年ぶりの低水準を付けたことで債券買いが強まる場面もあったが、上値は重かった。12日の9月米卸売物価指数(PPI)や13日の9月米消費者物価指数(CPI)を控える中、売りが出やすい地合いとなった。
・原油先物相場は続落。世界的な景気減速への警戒感が根強く残るなかエネルギー需要減への懸念が高まり、昨日からの売りの流れが継続した。
国際通貨基金(IMF)は世界経済見通しを発表し、2023年の世界成長率予測を前回2.9%から2.7%に引き下げた。またエネルギー消費大国の中国も成長率鈍化が見込まれている。
・金先物相場は3日ぶりに反発。為替相場のドル高を背景に時間外では上値の重い展開が続いた。ただNY勢の本格参入後からは下値を切り上げる展開に。為替がドル安に振れ、割安感が生じたドル建て金には買い戻しが強まった。ショートカバーを巻き込みながら一時1691ドル台まで上値を伸ばした。
(中村)
ドル・円相場:1ドル=145.86円(前営業日比△0.14円)
ユーロ・円相場:1ユーロ=141.62円(△0.23円)
ユーロ・ドル相場:1ユーロ=0.9708ドル(△0.0006ドル)
ダウ工業株30種平均:29239.19ドル(△36.31ドル)
ナスダック総合株価指数:10426.19(▲115.91)
10年物米国債利回り:3.95%(△0.07%)
WTI原油先物11月限:1バレル=89.35ドル(▲1.78ドル)
金先物12月限:1トロイオンス=1686.0ドル(△10.8ドル)
※△はプラス、▲はマイナスを表す。
(主な米経済指標)
特になし
(各市場の動き)
・ドル円は小幅ながら5日続伸。米ニューヨーク連銀が発表した9月の消費者期待調査で、1年先のインフレ期待が5.4%と前回の5.7%から低下し、1年ぶりの低水準を記録すると、米10年債利回りが3.86%台まで低下。全般ドル売りが優勢となり、2時前に一時145.43円と日通し安値を付けた。安く始まった米国株が持ち直したこともリスク・オフの巻き戻しによるドル売りを誘った。
ただ、ベイリー英中銀(BOE)総裁の発言をきっかけに米国株が失速し、米10年債利回りが上昇に転じると一転ドル買いが優勢に。4時過ぎには一時145.90円と9月22日に付けた24年ぶりの高値に面合わせした。
・ポンドドルは行って来いの展開。BOEはこの日、緊急措置として導入した一時的な超長期の国債買い入れに加えて、物価連動国債も買い入れ対象に加えると発表。英国債相場の下落(金利は上昇)が一服したことを手掛かりに全般ポンドを買い戻す動きが広がった。2時前には一時1.1180ドルまで値を上げた。
ただ、ベイリーBOE総裁が「市場への介入は一時的なもの、週末までに我々は手を引く」「(年金基金に対し)残されているのはあと3日」と述べ、国債購入は予定通り14日に終了するとの見通しを改めて表明すると、失望売りが膨らんだ。5時過ぎには1.0953ドルまで値を下げた。年金基金からは少なくとも今月末までの延長が求められていた。
・ユーロドルは5日ぶりに小反発。NY連銀が発表した1年先のインフレ期待が1年ぶりの低水準を付けたことが分かると、米長期金利の低下にとともにドル売りが先行。前日の高値0.9753ドルを上抜けて一時0.9775ドルまで上値を伸ばした。
ただ、ポンドドルの急落をきっかけに全般ドル買いが優勢になると0.9694ドル付近まで下押しした。
・ユーロ円も5日ぶりに小反発。一時は120ドル超下落したダウ平均が持ち直し、400ドル超上昇すると円売り・ユーロ買いが優勢に。前日の高値141.81円を上抜けて142.20円まで値を上げた。ただ、ベイリーBOE総裁の発言をきっかけにリスク・オフの動きが強まると141.44円まで上値を切り下げた。
・米国株式市場でダウ工業株30種平均は5日ぶりに反発。米長期金利の上昇を受けて株式の相対的な割高感が意識されると売りが先行し一時120ドル超下げた。ただ、足もとで相場下落が続いたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが入ると400ドル超上昇した。米NY連銀が発表した1年先のインフレ期待が1年ぶりの低水準を付けたことも投資家心理の改善につながった。
もっとも、ベイリーBOE総裁が緊急措置として導入した一時的な国債購入を予定通り14日に終了すると表明するとリスク・オフの動きが強まり、再び下げに転じる場面もあった。
ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は5日続落し、2020年7月以来の安値で取引を終えた。
・米国債券相場で長期ゾーンは4日続落。米NY連銀が発表した1年先のインフレ期待が1年ぶりの低水準を付けたことで債券買いが強まる場面もあったが、上値は重かった。12日の9月米卸売物価指数(PPI)や13日の9月米消費者物価指数(CPI)を控える中、売りが出やすい地合いとなった。
・原油先物相場は続落。世界的な景気減速への警戒感が根強く残るなかエネルギー需要減への懸念が高まり、昨日からの売りの流れが継続した。
国際通貨基金(IMF)は世界経済見通しを発表し、2023年の世界成長率予測を前回2.9%から2.7%に引き下げた。またエネルギー消費大国の中国も成長率鈍化が見込まれている。
・金先物相場は3日ぶりに反発。為替相場のドル高を背景に時間外では上値の重い展開が続いた。ただNY勢の本格参入後からは下値を切り上げる展開に。為替がドル安に振れ、割安感が生じたドル建て金には買い戻しが強まった。ショートカバーを巻き込みながら一時1691ドル台まで上値を伸ばした。
(中村)